お金をかけずに不用品を処分する 下取りやフリマ活用

何か必要な物を手に入れるためにお金を払うのはよいですが、不要になって捨てる物にお金がかかるのはできれば抑えたい支出です。しかしお金をかけたくないからといって、適当な場所に捨てることはできません。限りある資源なので、正しい方法で処分する必要があります。今回はお金をかけずに物を処分する方法をご紹介します。
処分するのにお金がかかる物とは?
まず日ごろの生活の中で、処分するためにお金がかかる物は大きく分けると2つあります。家電リサイクル法など法的な理由でお金がかかるものと、大型ごみで市区町村の引き取りに料金がかかるものです。
家電リサイクル法は2001年に施行され、エアコン、テレビ(ブラウン管、液晶・プラズマ)、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機などの廃棄物から有用な部品をリサイクルし資源として有効活用するための法律です。リサイクル料金は例えば冷蔵庫であれば170L以下のもので3672円、171L以上のもので4644円、別途運搬料がかかる場合もあるので、決して安い金額ではありません。
大型ごみは市区町村によって違いはありますが、サイズ何cm以上のものなどと決められており、1個数百円程度から料金がかかります。
買い替えならば下取りや引き取りサービスを確認する
家電が不要になる場合、多くの場合が新しい商品への買い替えではないでしょうか。その場合、古い商品を引き取って購入金額を割引してくれる、いわゆる「下取りサービス」をしている店舗もあります。まずは下取りをやっているか否かを確認してみましょう。
また下取りをやっていない場合でも、購入時であれば運搬料不要でリサイクル料金のみで引き取りをしてくれるところもありますので確認してみてください。
ネットフリマで売ってみる
近年はスマートフォンやパソコンのインターネットを使って個人間で売買できるネットフリマ(フリマアプリ)が盛んです。自分にとっては不要でも、誰かが必要としてくれる物もあります。メルカリ、ラクマ、PayPayフリマなど多くの場合、出品する段階では無料で売れて初めて手数料がかかるので、とりあえず出品してみるというお試しでもよいでしょう。個人売買だからこそ信用が第一なので、出品の際には傷があるところなどの不具合はしっかりと明記するなど、多少のコツは必要です。
地元の欲しい人を探してみる
地元の人であれば家まで取りに来てもらうなど、送料をかけずに譲渡することができますし、実物を確認することもできます。昔ながらのやりかたで、役所や公民館に「売ります」「あげます」の掲示板があるところもあります。
またインターネットでも「ジモティー」という無料で利用できるネット掲示板もあり、地域を指定して「売ります」「あげます」のやり取りをすることが可能です。
また地域を狭める方法になりますが、自分の家の前に張り紙をしたり、張り紙をつけた家具などを玄関先に出しておくという方法を取っている人も見かけます。
いずれの場合も地元であるが故、個人情報を双方で知らせてやり取りすることになります。ネットフリマで匿名で売買するのとは違って、その点の注意も必要です。
粗大ごみは自力で小さくする
処分しようと思っている物が大型ごみのサイズであれば、小さくできないか確認してみましょう。ネジを外すなどして分解するか、のこぎりで切ることで小さくできる物であれば大型ごみになるサイズより小さくすることで、普通ごみとして料金をかけずに処分することができます。
のこぎりを使うとなると、大掛かりな作業に思えるかもしれませんが、意外と簡単に小さくできるものです。
また今後の話になりますが、何か物を購入するときに、いざというときに小さく分解できるものかを条件にして品選びをするのも一つの手です。小さく分解できるものは、引っ越しする際にも引っ越し料金を抑えることができる可能性もあるのでチェックポイントとしては重要です。
無許可の回収業者は利用しない
本来であればリサイクル料金や引き取り料がかかるものを、無料や格安で回収しますという業者もあります。環境省のこちらのページ【廃家電や粗大ごみなど、廃棄物の処分に「無許可」の回収業者を利用しないでください!】(http://www.env.go.jp/recycle/kaden/tv-recycle/qa.html)でも注意喚起されていますが、無許可の回収業者では適正な処理がされない場合があります。認定されている業者は市区町村と提携している業者もあるので、お住まいの市区町村のホームページなどで確認してください。
今回ご紹介したように、インターネットも普及している現代なので、昔に比べて不要な物を処分するさまざまな方法があります。物の種類や状態によってあう方法も変わってきますので、不要となった物ができた場合にはいろいろ検討してみてください。

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