老後の備えに個人年金保険? 低金利でデメリット多く

2021/2/9
写真はイメージ=PIXTA
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自分年金づくりに適しているのは、つみたてNISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)で投資信託の積み立てをすることだとお伝えしてきましたが、世の中にはほかにもいろいろな金融商品がありますよね。老後のための金融商品としてすぐに思い浮かぶのは、保険会社が販売している「個人年金保険」ではないでしょうか。実際に、老後が心配で複数の個人年金保険に加入しているという若い人を見かけますが、これってどうなのでしょう。今回は個人年金保険について見てみます。

金利が高い時代は有利だったが……

個人年金保険は、毎月保険料を支払って、60歳あるいは65歳から年金を受け取る仕組み。契約者が払った保険料は保険会社が運用します。その運用利率(予定利率といいます)は契約時に決まり、それによって、年金の額とそれを何年間受け取るかも契約時に決まります。元本割れすることがなく、将来いくら受け取れるかがあらかじめわかるので安心感があるといえるでしょう。

この仕組みだと、金利が高いときに契約すれば、その後金利が下がっても高い金利がずっと適用されて有利。受け取る年金の総額も、払い込んだ保険料の総額を大きく上回ります。

でも今はご存じのとおりの超低金利。個人年金保険の予定利率も1%程度となっています。「1%なら定期預金よりずっと高い」と思うかもしれませんね。でも、個人年金保険には死亡保障がついていて、そのためのコストが払った保険料から差し引かれるため、実際の運用利率は1%より低くなります。

利率が低いと、払った保険料に対して受け取れる年金額も少なくなります。逆にいうと、受け取る年金の総額が同じだと、金利の低い今は、金利が高かった時に比べて保険料が高いということです。

現在の契約例を見てみると、60歳から120万円を10年間受け取る個人年金保険に30歳の人が加入した場合、毎月の保険料は3万2000円程度となります。これだと、30年間保険料を払い続けても48万円しか増えないことになります(もし自分自身で毎月3万2000円を30年間積み立てて年1%で運用できたら、およそ190万円増えます)。

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保険商品ならではのデメリット