2021年春夏の靴トレンドは華やぎとポジティブが同居するようなムードに向かいます。かかとが太めのチャンキーヒールや、足首を飾るストラップ、きらめくビジュー(宝石のような装飾用部品)などが足元を彩ります。かかとの低いフラットサンダルや、安定感のあるウエッジソール、スニーカー、サマーブーツなど、履き心地に優れた靴が勢いづくのも、今春夏の傾向。服でも同じ前向き傾向がみられ、まるで軽やかに蹴り出す足に希望を託すかのよう。トレンド発信力の強い提案で、世界的に人気の高い4大ブランドの新作は、「ムードチェンジャー靴」を選ぶ手がかりになってくれます。
JIMMY CHOO グラマーな躍動感で「ネオ・フェミニズム」に
「JIMMY CHOO(ジミー チュウ)」の21年春夏コレクションではきらめきを宿したパールやスタッズ(びょう)などの装飾を施したグラマラスな靴が提案されました。世の中が不安に包まれているからこそ、足元に華やぎを求めたくなる気持ちを後押しするかのようです。1990年代に誕生したジミー チュウの原点に立ち返った今回のコレクションは、パワーと自信を体現した歌姫グレイス・ジョーンズにインスパイアされた大胆さや躍動感などを表現しました。

芯の強い女性像が世界的に支持される時代となり、この春夏はこれまで以上に自分らしい装いを楽しむ人が増えてきそうです。適度に主張を帯びた靴を迎えれば、周りにもたれかからない「個」の強さを印象づけられます。太めのストライプ柄は、足元にポジティブなムードを添えてくれそう。

ヌーディーな色は伸びやかな脚景色を演出するうえで効果的です。程よい肌見せはヘルシーなムードを呼び込みます。スパイシーなスタッズが施された曲線状のストラップは素肌をあでやかに演出してくれます。

かかとが太いチャンキーヒールは、ピンヒールに比べ安定感が高く、軽快に歩きやすいので、キビキビと行動したい今の状況にマッチします。ヒールのボリュームが足元に程よい主張をもたらしてくれます。天然素材の風合いを生かしたデザインも「ナチュラル志向」のトレンドになじみます。

軽やかな足運びを支えるスニーカーはこの春夏にも勢いが続きます。ここ数シーズンにわたって注目を集めているのは、ボリュームのあるスニーカー。さらに、クリスタル系の輝きを帯びたビジューパーツを連ねたデコレーションは、気持ちまで弾ませてくれそう。シンプルなパンツやフェミニンなワンピースなどのワードローブに合わせやすく、カジュアルなイメージの強いスニーカーを覆す意外感の高さも魅力です。
ジミー チュウ
https://www.jimmychoo.jp/