テレワークにも便利、安価な小型有機ELテレビが登場

小原 テレビでは他にも、小型の4K有機ELテレビが登場したのは今年の大きなトピックですよね。LGや東芝、ソニーが48型の4K有機ELテレビを発売しました。
小沼 小型の4K有機ELテレビ、ついに出ましたね。これまでは製造上の問題で小さな有機ELパネルを作るのが難しかったと聞いていますが、やはり需要があったのでしょうか。
小原 特に一人暮らしの人にはいいですよね。実際に見てみると、これはこれで没入感があって面白いんですよ。
小沼 大画面とは違う、小さくて高画質だからこその良さがあるんですね。
小原 大きなサイズを離れて見るのもいいけれど、ちょっと近づいて48型を見ると、箱庭的な楽しみ方ができます。いいヘッドホンをして映画を見れば、大画面とはまた違ったかたちで世界に入り込めるのではないでしょうか。
小沼 価格も10万~20万円台と有機ELにしてはかなり手ごろ。このテレビなら20代の僕でも手が届きそうです。テレワークが増える中で大画面のモニターを探していた人もいるでしょうし、様々な用途で使えそうですね。
Bluetooth対応レコードプレーヤーで自宅コンサート
小沼 テレビなどビジュアル機器の話をうかがってきましたが、オーディオ機器ではどんな動きがありましたか?
小原 製品としてはやはりワイヤレスイヤホンに注目が集まった1年でした。その他、特筆すべきニュースといえば、米国で今年上半期(1~6月)に発売されたレコード盤の売り上げが、1980年代以降で初めてCDを上回ったことでしょう。
小沼 音楽のストリーミング配信が増えている時代に、レコードの売り上げが伸びたのは面白いですね。日本レコード協会のデータによれば、日本でもレコードの生産枚数は19年で122万枚。18年と比較すると9%増と大幅に伸びています。

小原 最近はレコードプレーヤーとスピーカーをBluetoothで連携できる製品も増えています。ティアック(TEAC)の「TN-280BT」は2万円台と手ごろな価格で、Bluetooth対応なので、ワイヤレスヘッドホンやスピーカーと組み合わせて使えます。私の知り合いで10代の子どもを持つ親がいるのですが、最近その子がレコードに興味を持ち始めたそうで、Bluetoothスピーカーで聴いていると言っていました。しっかりとした環境で聴くのも楽しいですが、こうしてレコードやオーディオを楽しむ人の裾野が広がるのも面白いですよね。
小沼 Bluetoothスピーカーやヘッドホンならスマホで音楽を聴く時にも使えて、レコード専用にそろえなくてよいので始めやすいですね。レコードプレーヤーやレコード盤はインスタ映えしますし、ファッションとしての楽しみも味わえます。家にいることが増えて、部屋で過ごす時間を充実させたい人にぴったりですね。