鈴木さんを、令和の新しい女性リーダー像に重ねる人は多い。柔らかさと凜(りん)とした姿勢双方を表現でき、バリバリ働くキャリア女性を演じても、無理しない余裕すら感じさせる。

男性のスーツ「サイズ感と生地の良さが大事」

そんな鈴木さんはエレガントな着こなしが似合う女優として、ファッション誌からひっぱりだこだ。鈴木さんの劇中の装いや、ファッション誌のグラビアでのスタイルに憧れる働く女性は多く、着用したスーツやブラウス、タイトスカートなどはすぐに完売するほどだ。自身のインスタグラムでもセンスのよいファッションを披露し、共感の輪を広げている。

「仕事と家事しかやっていない1年だった。これからは人とコミュニケーションをとることに積極的にチャレンジしたいです」

今回まとったスーツはまさに、ほどよい強さと優しさを併せ持つ、鈴木さんが演じた幸村チカを体現したかのよう。デザインは男性が着ると力強くみえるダブルブレストのネイビーのブレザースーツ。それを、光沢が美しいヴィターレ・バルベリス・カノニコ社のネイビーのフランネル素材で仕立て、金ボタンをあしらい、芯を極力薄くした。歩くたびに揺れるワイドパンツが優雅で上品。「カーディガンのようで、着心地がいい」。信頼するスタイリスト、犬走比佐乃さんと念入りに考え、女性らしい柔らかなフォルムに仕上げた。まさに肩肘はらないスーツとなった。

「SUITS/スーツ2」では織田裕二さんはじめ、共演する男性のすてきなスーツ姿を間近で見て、「サイズ感がきちんと合っていることや、生地の良さが大事なことに改めて気付きました」。スーツで仕事に臨む人たちにあえてアドバイスするなら、「会社で服装の制約があるかと思いますが、その範囲内でもっと楽しんでいいのでは。本人がすてきでいられるなら、失礼な服装にはならないと思います」

鈴木さんにとって、スーツとは「憧れて、なんとか近づきたいと思って、格闘して、なじむまでに時間がかかるもの。でもふと気付くと、ちゃんと着こなせている」。年齢を重ね、着込んでいくほどに、自分と一体になっていくアイテムだと考えている。

これからのチャレンジは「自分の取り組みすべて」。より良いパフォーマンスをするために、自分をどう「更新」していくのか。「休暇の過ごし方、睡眠のとり方、いろいろ試して自分の幅を広げたい」。演技も音楽も物語も、「表現者」は人を救うこともあれば、人の心を動かすこともできる。かけがえのない存在になるために挑戦を続ける。

(Men's Fashion編集長 松本和佳)

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