触覚まで再現する新コントローラーと3Dサウンドに注目

PS5の専用コントローラー「DualSense(デュアルセンス)」には、ゲーム画面内で描かれた情景に合わせた“感覚”の表現を可能にする「ハプティックフィードバック」や、アクションに合わせてトリガーを押下する重さが変わる「アダプティブトリガー」といった新機能が搭載された。専用ハードウエアで実現する「Tempest 3Dオーディオ技術」など、PS5にはほかにも魅力的な機能がまだまだ詰まっている。

PS4のワイヤレスコントローラー「DUALSHOCK4」をベースに、さらに遊びやすいデザインを追求したというPS5の「DualSense」。車が泥道を走るときの重いずっしりとした感触など、ゲームプレイ中に発生するさまざまな感覚を表現できる「ハプティックフィードバック」と、L2、R2ボタンには状況によって押下の重さが変わる「アダプティブトリガー」を搭載

特に注目したいのがTempest 3Dオーディオ技術。頭部伝達関数(HRTF:Head-Related Transfer Function)を用いて表現する、立体音響の新システムだ。音源の方向を前後左右だけでなく、上下方向にも聴き分けることができる。一般的なサラウンドを超える、3Dオーディオを実現した。触感を再現する新コントローラーに、高品質になった映像、そしてこの立体音響により、ゲームへの没入感はさらに高まるだろう。

PS5と同時発売の「PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット」はPS5の3Dオーディオ技術を最大限に引き出せる。一般的なヘッドホンでも3Dオーディオは体験できるほか、いずれはテレビに内蔵されたスピーカーでもバーチャルサラウンドを実現する予定とのこと

残念な点は、PS5本体の大きさだ。ディスクドライブ搭載モデルで、幅390×高さ104×奥行き260ミリメートル。PS4 Proと比較すると、奥行きは約7センチメートル短いが、幅は約10センチメートル、高さは約5センチメートル大きくなっている。高い処理能力を誇るPS5だけに、放熱対策上、これだけの大きさを必要とするのだろう。

ハイクラスなゲーミングPCの性能を数分の1の価格で実現

PS4以降、今回のPS5もPCに近いハードウエア構成になった背景には理由がある。汎用的に用いられているCPUやGPUの性能が向上し、ゲーム専用として設計するメリットが薄れたことだ。同一仕様のものを大量に生産する家庭用ゲーム機は、もとよりスケールメリットを得やすい。だからこそ、これまでプロセッサー類を独自設計するといったぜいたくな手法が可能になっていた。一方、世に広く流通している製品技術を利用すれば、コスト効率の高い生産が可能になる。20年3月にPS5の仕様が発表された時点では、日本国内の販売価格は「5万円台でも無理なのではないか?」とみる向きもあった。しかし、実際は5万円を切る価格になった。

ハードウエアの処理能力が上がることで、高度なソフトウエア技術を導入したゲームタイトルが登場し、そうした最先端のゲームを快適に遊ぶため、ユーザーはより高性能なハードを求める。このような「最先端」を味わう楽しみは、長らくPCが独占していた世界だ。家庭用ゲーム機の性能がPCを上回ることはあっても、それはあくまでも一時的な話だった。例えばPS4は、ハイエンドモデルのPS4 Proの発売から4年が経過し、最先端のゲーミングPCの性能はPS4のはるか上を行っている。

今回のPS5は、最先端のゲーミングPCとほぼ同じ性能でありながら、5万円以下という価格帯を実現した。今、PS5と同性能のゲーミングPCを買うとすれば、価格は3倍以上になるだろう。PS5と同等の性能を持ったゲーミングPCが5万円で買えるようになるまでは、かなりの時間を要しそうだ。

発売時にはPS4よりも多くの出荷台数を確保するとアナウンスされているPS5だが、しばらくは品薄状態が続くとみられている。多くの人にとって、その価格より、設置スペースの確保といつ買えるかが、大きな課題なのかもしれない。

ニューヨークを舞台に「もうひとりのスパイダーマン」としての道を歩き始めた高校生、マイルズ・モラレスの活躍を描くアクションアドベンチャーゲーム「Marvel’s Spider-Man: Miles Morales」 (C)2020 MARVEL (C)Sony Interactive Entertainment LLC. Created and developed by Insomniac Games, Inc.
「リトルビッグプラネット」シリーズの主人公が登場する3Dアクションゲーム「リビッツ!ビッグ・アドベンチャー」 (C)Sony Interactive Entertainment Europe. Developed by Sumo Digital.

(スタジオベントスタッフ 稲垣宗彦)

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