ワーケーションを実践している人が活用する一つが「定額住み放題サービス」だ。2019年4月からこのサービスを始めた「ADDress」(アドレス、東京・千代田)は、「月4万円からの定額住み放題多拠点生活プラットフォーム」をうたい、拠点数は現在80カ所以上に上る。商店街の空き家や元民宿、古民家、元別荘や中には引退したブルートレインを改装し滞在できるようにした家など実にバラエティーに富む。

都会に疲れたら、こんな自然に囲まれてみては。栃木県・那須高原の別荘地にあるADDressの家

地方の過疎化が進むなか、観光以上定住未満の滞在による消費活動で、その地域の価値を高める「関係人口」を増やしたいという思いで会社を立ち上げたという。施設の管理をしながら、ゲストに地域での交流の機会や体験を提供するユニークな「家守(やもり)」という存在もそんな目的に沿っている。

家具や寝具、調理器具、洗濯機など生活に必要なものは完備され、光熱費、Wi-Fi、水道代も含めて月額4万円からという低価格は、シェアリングという発想と空き家の活用などでコストを抑えているからこそ実現した。

年間の賃貸借契約が基本だが、原則2カ月前に通告すれば違約金なしで解約できる。オプション料金を支払えば予約なしでいつでも寝られる「専用ベッド」が確保でき、そこに住民票も置ける。

宮崎県・日南の商店街にある家。交流スペースには昭和のレコードが置かれており、地域との交流スペースになっている

利用者は会社員を中心にフリーランスや独立して働く人や、主婦の利用者も一部いるという。年齢層は20~30代が中心だが、50代以上も2割近くいるそうだ。同じ個室の連続利用は7日間まで、同時予約は14日間までで、利用し終えたら新たな予約ができるルールで、「旅」と「暮らし」の中間という感じだ。年内に100拠点を目指しており、家族での利用者も増やしていきたいという。