乃木坂46の梅澤美波 求められることを一番にやりたい『映像研には手を出すな!』インタビュー(3)

日経エンタテインメント!

乃木坂46から出演している3人のなかでは最も演技経験が豊富だが、3期生の梅澤に対して浅草役の齋藤飛鳥は1期生。劇中では金森が浅草を思い切りひっぱたくシーンもある。

どの現場の経験でも、3つの柱すべてに生かせる

(写真:鈴木ゴータ)

「あのシーンは、クランクインしてまだ1週間もたっていないぐらいのときに撮影があったんですが、やっぱり思い切りたたけなくて。飛鳥さんは『力いっぱいやってくれて大丈夫』と言ってくれるんですが、結構NGを出しちゃいました。結局、何回もたたくことになって申し訳なかったです(苦笑)。

飛鳥さんの浅草役は極度の人見知りという人物なので、台本を読んだときに一番難しいなと思っていました。セリフも『がががが』とか言葉にならない声みたいなものが多くて、どう演じられるんだろうなって。でも、現場に入ると普段の飛鳥さんじゃなくて、完全に浅草の魂が宿っているんじゃないかというぐらい人柄が違っているんです。演じきるというのはこういうことなんだと、衝撃を受けました。

一方で、山下のツバメちゃんは、素の彼女そのままの役柄。いつもの山下が違和感なく作品にすんなり入ってくる感じでした。

撮影のかなり後半で『映像研』のアニメ版の放送が始まったんです。原作が飛び出してきたみたいで、金森の声の印象も、私がマンガを初めて読んだときと一致すると感じました。でも、アニメを見る前にクランクインしていて良かったですね。もし最初にアニメを見ていたら、イメージが固まりすぎて、そちらに演技を寄せすぎちゃっていたかもしれないから。

今の私は乃木坂46のメンバーとしての活動と、ソロでは演技、女性誌『with』で専属を務めさせていただいているモデルの3つが大きな柱。それぞれでモードを切り替えているわけではなく、その3つがトライアングルになっていて、すべてがつながっているイメージです。お芝居をするうえでは、人との関わり合いや自分の人生経験が生きてくることがあるし、そこで培った演技力は、モデルのお仕事で表情のバリエーションにつながる。どの現場の経験でも、その3本の柱すべてに生かせるなと感じています。

今後、その3つでもっと力を入れていきたいものですか? うーん。自分に求められていることを一番にやりたいなと思っています。この『映像研』を見て、金森がいいなと思ってくれる方が多かったら、また機会があれば演じてみたいし、それが別のお芝居の仕事につながったらうれしいです。そもそも、この金森さやかという役に私を抜てきしてもらったのは、私のこの身長(170cm)が大きいと思うので、自分の武器にしたい。モデルの仕事もそうですが、そこはもう活躍できる場があれば存分に出していけたらと思います」

『映像研には手を出すな!』
原作は『月刊!スピリッツ』で連載中の大童澄瞳によるコミック。超人見知りだが天才監督の才能を持つ浅草みどり(齋藤飛鳥)、カリスマ読者モデルでアニメーターの水崎ツバメ(山下美月)、金儲けが好きなプロデューサー金森さやか(梅澤美波)の3人が出会い、浅草が思い描く「最強の世界」をアニメで表現するために“映像研”を立ち上げる。ドラマは4月から全6話を放映(MBS/TBS系)。映画は9月25日公開(東宝映像事業部配給)

(日経エンタテインメント! 伊藤哲郎)

[日経エンタテインメント! 2020年6月号の記事を再構成]

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