「本物」できちんと装う 五輪メダリスト・松田丈志氏アクアテラ社長 松田丈志氏(上)

「アスリートもビジネスでも、努力の量が結果に表れるのは確かです」と話すアクアテラ社長の松田丈志さん
「アスリートもビジネスでも、努力の量が結果に表れるのは確かです」と話すアクアテラ社長の松田丈志さん

アテネからリオデジャネイロまでのオリンピック4大会に出場し、躍動感あふれるバタフライと自由形で日本競泳界に4つのメダルをもたらした松田丈志さん。2016年に引退後、スポーツジャーナリストに転じて取材や講演活動に携わってきたが、18年には自ら起業して実業界へ飛び込んだ。手始めにジムを経営しながら、スポーツ市場の可能性を探る。その先に見据えるのは、現役を退いた後も輝き続けるアスリートのロールモデルの確立だ。ビジネスの世界で新たな高みを目指す松田さんに、身だしなみの気構えについて聞いてみた。(この記事の〈下〉は「靴のエイジングを楽しむ 五輪メダリスト・松田丈志氏」




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――こちらのネイビーのネクタイは引退したときのものだそうですね。ワンポイントがきいています。

「引退会見の時にスタイリストさんが用意してくれたものです。会見にふさわしい、清潔感のあるスタイルをと要望したところ、ネイビーのスーツにネイビーのこのネクタイを合わせてくれました。一式を買い取って、今も好きでよく着ています。ボウタイは結婚式で着けました。ブルーはエルメスのタイで水に飛び込む人の姿が『(エルメスの)H』になっています」

中央のネクタイは引退会見で締めた思い出のネクタイ。左は結婚式のときのボウタイ。右はエルメス

――ライフステージを彩った思い出のネクタイなのですね。引退後はテレビで活躍される一方、ビジネスの世界に飛び込みました。

「現役時代は選手として強くなることが一番でした。引退して何を一番やりたいのか、という明確な答えはありませんでしたが、雇われ人間にはなりたくない、という思いは一貫していました。身内に会社経営者がいたり、尊敬できる経営者の方とご一緒させていただいたりして、自分もいつか経営者になろうと考えていました」

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