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加藤登紀子 コロナ時代のコンサート、収益は3方式で

編集委員 小林明

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NIKKEI STYLE

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、劇場でのコンサートなどイベントの中止や延期が相次いでいる音楽業界。そんな中で歌手の加藤登紀子さん(76)が笑福亭鶴瓶さん、コシノジュンコさん、ゴスペラーズ、ダイアモンド☆ユカイさんらとテレモートによるリレー形式で歌やコメントをつなぐ動画をユーチューブに公開。さらに6月末にはコロナ対策を取り入れた新たなコンサートの開催を計画するなど様々な挑戦に取り組んでいる。コロナ禍における音楽活動や歌が果たすべき役割についてどう考えるのか? 今年、歌手生活55周年を迎えた加藤さんにインタビューした。

約30本のコンサートが中止・延期、この2カ月公演がない状態

――コロナウイルス感染拡大で現在の音楽活動にどんな影響が出ていますか。

「業界全体では今年2月くらいから影響が出始めたようですが、私の場合、3月26日に鹿児島市で開催したコンサートを最後にこの2カ月以上、公演ができていません。年末までに予定していた約30本のコンサートが延期または中止になりました。さすがに気持ちが萎えてしまい、4月半ばに医師の鎌田實さんとビデオ会議サービス『Zoom(ズーム)』で打ち合わせする機会があったんですが、そこで『私は何をしたら良いのか分からない』とつぶやいたら、鎌田さんから『お登紀さん、そんな今こそ、やっぱり歌ですよ』と言われて、『あ、そうかもしれないな』と気がついたんです」

「その言葉をきっかけに、自分の心から何かがあふれ出る感じで楽曲ができはじめました。その日のうちにオリジナル曲『この手に抱きしめたい』の歌詞が仕上がり、同時にメロディーも頭に浮かんでいました。翌日にはギターの弾き語りによる音楽動画を事務所の部屋で撮影し、すぐにユーチューブにアップします。コロナに感染した患者やその治療にあたる医療関係者の方々を応援しようという気持ちを曲に込めました」

「やっぱり歌ですよ」、新曲を生んだ鎌田医師の言葉

――多くの歌手やアーティストが加藤さんとリレー形式で歌やコメントをつなぐ新プロジェクトも生まれました。

「テレモートで歌やコメントを持ち寄る形でビデオを作成し、ユーチューブで流してみようというアイデアが浮かび、加藤登紀子with friends『この手に抱きしめたい』という動画を5月24日から発信しています。ゴスペラーズ、ダイアモンド☆ユカイさん、相川七瀬さん、上間綾乃さん、川島ケイジさんらがリレー形式で歌い、笑福亭鶴瓶さん、コシノジュンコさんらがコメントを寄せてくれています。いずれも縁があってお付き合いしている素晴らしい友人たちで、今回のプロジェクトの趣旨に快く賛同してくれました」

6月末に渋谷でコンサート、収容定員の半分以下・1000人以下で

――6月28日、コロナ禍で中断していたコンサートを東京・渋谷で開催する予定ですね。

「東京都が公表したロードマップによると、6月19日以降、収容定員の半分以下でかつ1000人以下の規模のイベントならば屋内で開催することが可能だとしています(ステップ3)。

会場となるオーチャードホールの定員は2150人。ちょうどこの基準内に収まります。たとえ無観客でもいいからコンサートを開催したいと思っていたので、まさに『天からやりなさい』と言われているような気がしました」

「もちろん感染拡大の状況次第ではこの見通しが変わり、計画の変更を強いられるリスクもゼロではありません。でもコンサートを開催できる可能性がある以上、何もしないのは良くない。愚痴を言っている場合ではありません。認められた範囲内でルールを守り、最善を尽くすだけ。今後はできる形でコンサートをドンドンやってゆくつもりです」

チケット販売・オンライン配信・企業協賛……、収益は3方式で

――具体的にどんなコロナ対策を取り入れるのですか。

「座席は1つずつ開けて、1列ごとに互い違いの鹿の子状になるように工夫します。入り口に検温器を置き、観客にマスク着用をお願いし、手をアルコール消毒してもらいます。ブロックごとに移動する人数や時間を制限し、トイレの前などで行列する際は間隔を空け、密集するのをできるだけ避けるようにします。過剰な自粛ムードがいつまでも続くのは健全な状態とは言えません。誰かが先陣を切らないといけないのならば、私が勇気を持って足を一歩前へ踏み出したいですね」

――観客を収容定員の半分以下に減らしても採算は取れますか。

「たしかにチケット販売だけでは難しい。だからチケット販売に加えて、オンライン配信、企業協賛の3方式を収益源とします。収益の半分をチケット販売、残りの半分をオンライン配信と企業協賛で賄う予定です。オンライン配信は公演が終わった後でもコンサートの様子を視聴できるし、都道府県をまたぐような移動がしにくい時にも有効ですから。企業協賛はすでに5社程度が内定しています。観客の多くは年齢が高いので難しい状況ではありますが、これからのコンサートの1つのビジネスモデルにできたらと期待しています」

現地で歌えないもどかしさ、改めて痛感した歌の原点・役割

――東日本大震災(2011年3月11日)が起きた時も歌手として積極的に行動しましたね。

「東日本大震災の時には被災地に赴き、人々を励ますために『今どこにいますか』という曲を作って、現地で歌うことができました。ところがコロナ禍の場合、現場に出向いて相手に直接歌いかけることができないもどかしさや難しさがある。だから歌手として何をしたらいいのか悩みました。コロナに感染した志村けんさんは入院した後も親族らと会えず、やっと対面できたのは火葬されて骨になった後だったと知り、大きなショックを受けました。55年間の私の歌手人生を通じてコロナ禍が大変な惨事なのは間違いありません。でも生きるために人は歌を歌うもの。歌は誰からも決して奪うことはできません。そんな歌の原点と歌の役割の大きさを改めて痛感しています」

「日本ではコロナウイルスに感染すると社会からバッシングを受け、差別され、まるで罪を犯したような仕打ちを受けがちですが、それは良くないことだし、とてもおかしなことだと思います。社会全体が少し萎縮しすぎているのではないでしょうか。たとえビジネスにならなくても、世の中から歌がなくなることはない。そんな覚悟で私は最後まで走り続けるつもりです」

(聞き手は編集委員 小林明)

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