つらい生理なら婦人科を受診 鎮痛剤は痛くなる前に

日経doors

2020/5/4
つらい生理は我慢しない(写真はイメージ=PIXTA)
つらい生理は我慢しない(写真はイメージ=PIXTA)

女性に毎月訪れる生理。ナプキンを頻繁に交換したり、服の汚れに気を付けなければいけなかったりという煩わしさに加えて、おなかの痛みや経血量の多さに苦しんでいる女性も多くいます。では、生理がつらいときはひたすら我慢するしかないのでしょうか? 産婦人科医の高橋怜奈さんに、生理がつらいときの対処法について聞きました。

「生理がつらい」 婦人科を受診してOK

「生理痛がつらいときは、その原因を調べることが第一です」という高橋さん。生理痛は、経血が排出され子宮頸(けい)部を通るときや、経血を押し出すために子宮が伸縮するときに起こるため、ある程度の痛みやおなかが張る感じは誰にでもあるのだそう。「ただ、痛くて歩けない、仕事ができないなど日常生活に差し障りのある痛みは、病気が原因かもしれません。痛くてつらい人は、すぐに婦人科を受診して検査してもらうべきです」

生理期間中ではないのに出血が続いたり、生理の痛みが重かったりするケースでは、子宮がんなどの深刻な病気が進んでいることもあると高橋さん。エコー検査で異常が見つかることもありますが、中には、検査では分からない子宮内膜症が生理痛を引き起こしていることもあるそうです。

子宮内膜症は、子宮内膜と似た成分が卵巣や子宮の外側の壁などにできてトラブルを起こす病気。他の臓器と子宮の癒着や、卵管通過障害につながり、重い痛みや不妊の原因になることも。おなかに開けた管から体内を見る腹腔(ふくくう)鏡や開腹手術をしなければ見つからないケースもあるため、気づかずに子宮内膜症になっている女性も、かなりの数、存在するだろうと高橋さんは言います。

「エコーで異常が見つからないので問題なしと見過ごされてしまうケースもあり、危険です。生理痛や、排便時や性交中の痛みがあるときは医師とよく話し合い、自覚症状から子宮内膜症の疑いがあると判断して、すぐに治療を開始すべきだと思います」と高橋さんは言います。

婦人科にかかるときは、「生理痛がひどい」「出血量が多い」という相談をすればOK。受診する本人が気にならなければ、生理中でも検査は受けられるそうです。子宮頸がん検査をするときは経血によって精度が下がることもあるので、生理期間中は避けるほうが望ましいそうですが、不正出血が続いて受診をためらっているうちに、病気が進むことも。出血があるときでも、思い立ったらすぐに受診をしてほしいと、高橋さんは強調します。

月経困難症は病気 ピルの健康保険適用も

では、婦人科で生理が重いことを医師に相談したら、どのような治療を受けられるのでしょうか。「検診で明らかな異常や病気が見つかれば治療を行います。そうでなければ、10代から30代の女性で特定の病気などの禁忌がない人には、低用量ピルの服用を勧めます」

生理の出血は、毎月の排卵後に子宮内膜が厚くなり、卵子が着床しなかった子宮内膜が剥がれ落ちることで起こります。その際に、子宮内膜からプロスタグランジンというホルモンが出て、経血を外に出すための子宮収縮を促すことが主な痛みの原因です。低用量ピルは、子宮内膜を薄くすることでこのプロスタグランジンの排出を抑制。また、子宮内膜が薄くなることで子宮頸部を通る経血の量が減り、生理痛が緩和されるそうです。

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