オフィスでデニム解禁の波 テーラード技が男を格上げファッションディレクター 清水久美子

ハラコのパッチがアイコニックなヤコブ コーエンのデニム。生産時にシソ科のハーブ、パチョリの香りをほんのりつけるなどプレミアムデニムのこだわりが随所に
ハラコのパッチがアイコニックなヤコブ コーエンのデニム。生産時にシソ科のハーブ、パチョリの香りをほんのりつけるなどプレミアムデニムのこだわりが随所に

2019年、ついにメガバンクまでもが職場でのデニムを解禁し、今年も多くの企業でいよいよ、デニムでのお仕事スタイルが本格化しそう。丸の内のドレスコードも、これで一気にカジュアル化。平成から令和となり、オフィススタイルでも時代の変わり目をひしひし感じる光景になりそうです。




そんなオンタイムでデニム、をひそかに楽しみにしているのが、仲通界隈(かいわい)を闊歩(かっぽ)している女性たち。男性のスーツ姿はもちろん大好物ですが、「スタイリッシュなデニムスタイルも好き」という訳で、その両方をオフィスでご披露してもらえるのはウエルカム。「当分は目の正月ね」と憧れの上司のデニムスタイルなどを妄想し、そっと口紅を引き直したりするのです。

けれど、「オッケー、じゃあデニムね」とフットワーク軽く、クローゼットの奥から取り出す休日デニムや、マイビンテージのデニムたち……。そちら、果たして女性の好感度をゲットできるものでしょうか。

デニムといっても、あのカジュアルではない

Tシャツに白シャツにデニム……定番と言われるものを、さらっと格好よく着こなしている男性は、何歳であっても色気が感じられ、魅力的です。けれど、定番のものほど、ある程度の年齢になると、着こなしの意識改革が必要になってくるのも、これ事実。とくにデニムは、その代表的アイテムなのです。

なぜかと言えば、ことデニムとなるとポケットの付け方、色落ちの仕方など、マニアックな微差に喜びを感じるオタク系。もしくは、青春時代よ永遠にとばかりに、太めストレートにワンクッションのボテっとしたライン。もしくは、ロックなピタデニムなど、若い時の“かっこよさ”から離れられないマイメモリー系など、独自のこだわりからなかなか脱却できないアイテムだからなのです。

けれど、時は令和、舞台はオフィス。求められているのは大人な仕事のできる感じの、いわばエリートデニム。トレーラーハウスでブラッド・ピットが履いている、あのイメージではないのです。となれば、選ぶべきデニムも、違ってくるもの。では、どんなデニムが、仕事のできる印象に直結してくれるのでしょう。キーワードは、“テーラードデニム”です。

オンジャケットが大前提、それがテーラードデニム

ジャケットに合わせることを前提に作られたテーラードデニムが、大人の魅力をぐっと引き立ててくれるでしょう(写真はイメージ)=PIXTA

テーラードデニムとは、ジャケットに合わせることを前提に作られたエレガントなラインのデニムのこと。カジュアル系のデニムにエレガントなジャケットを合わせると、シルエットや生地感などどこかちぐはぐな印象になりがちで、格好よく着こなすにはかなりのテクニックを要します。けれど、テーラードデニムなら、その心配もなし。仕立ての良いジャケット、シャツなどとバランスが良く、「……やはり別格」と女性たちの覚えもめでたいオフィス映えするスマートな印象になるのです。

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