カレーやリゾットを本場の米で 人気高まり国産も登場

同農場の竹本彰吾社長は「洋食化が進むなか、日本のコメでは開拓できなかった市場へ販路をさらに拡大していきたい」と意気込む。

国産リゾット米も開発されている。農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)が13年に開発した新品種「和(なご)みリゾット」だ。洋風料理に合うコメの国内生産が増える可能性もありそうだ。

米国産のコメ「カルローズ」はサラダやすしなどへも用途が広がってきた(大分市の結婚式場が提供するカルローズを使った料理「温泉パプリカの巻すし」)

米国産の「カルローズ」の料理も広がってきた。大分市の結婚式場「CLASSICA Bay cuore」(クラシカベイクオーレ)では、19年末からカルローズを使った「温泉パプリカの巻すし」をコース料理の一部に取り入れている。

この料理は、「SUSHI(すし)サラダ」をテーマにした料理コンテストで優勝したメニューでもある。コンテストは米国のコメ産地の団体、USAライス連合会が19年秋に開いた。イタリアなど欧州では、コメをサラダの一部として食べる料理も一般的。「カルローズは味の主張が少なく、汁やドレッシングをつけてもさらっと食べられる」(同団体)

消費者には外国米はおいしくないコメとのイメージが強く残る。冷害で戦後最大の不作となった1993年、タイ米などが緊急輸入され店頭に並んだものの、「消費者からは極めて不評だった」と、大手コメ卸の幹部は振り返る。

以来、外国米は安いコメとして一部消費者から支持されるにとどまっていた。

ただ、欧風料理やエスニック料理が広がり、外国米の見直しも始まっている。日本のコメは炊飯しておかずと一緒に食べることが多いが、海外の料理ではカレーやリゾットのようにコメに味付けして食べる料理が多い。そうした料理では日本米よりもあっさり系の外国米が向く。

ジャスミンライスやカルナローリなどは、都内の小売店で1キロ1000~1500円前後。日本米で高級品の代表、新潟・魚沼コシヒカリと比べても同等以上の価格で売られている。

日本は世界有数のおいしいコメの産地とも言われ、日本米は世界的にも評価が高い。日本食ブームが追い風となって19年はコメ輸出量が過去最多を更新したとみられる。ただ、日本米も万能とはいかない。料理によっては外国米に軍配が上がることもある。世界にはいろいろなコメがある。コメに注目してお店を選んだり、自宅で料理したりすると、食の楽しみが増えるかもしれない。(高野馨太)

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