神の庭と呼ばれるインドの村 人々支える「生きた橋」

日経ナショナル ジオグラフィック社

2020/1/22
竹でできた展望台。晴れた日には、バングラデシュとの国境へ向かう道を見渡せる(PHOTOGRAPH BY GIULIO DI STURCO)

コンクリートや鉄鋼のような近代的な建築資材と違い、この構造は年を経るごとに弾力性を増し、何世紀にもわたって存在し続ける。このあたりでは珍しくない鉄砲水や暴風雨にもしょっちゅう耐えている。生きている根の橋は、急斜面に点在する山村同士をつなぐ低コストで維持可能な方法だ。この伝統的な手法がどのようにして生まれたのか、その正確な起源は定かではない。しかし、記録に残されている最初の橋は、100年以上前のものだ。

マウリノンの教会でベルを鳴らす男性(PHOTOGRAPH BY GIULIO DI STURCO)

カシの人々は聖なる森を持つばかりでなく、自然への敬意に満ちた日常生活を送っている。メガラヤ州の多くの村と同じように、マウリノンという村には正式な衛生設備はないが、あらゆる人が環境保護を担う。ごみは村のあちこちにある竹製の容器で回収し、多くの村人が従事する農業で肥料として再利用される。プラスチックはリサイクルされ、道路や公共スペースは村人たちが毎日掃除する。

日曜日、教会で行われるミサと聖書学校にやってきたマウリノンの村人たち(PHOTOGRAPH BY GIULIO DI STURCO)

「神の庭」とも呼ばれるマウリノンは、インドで最もきれいな村として知られる。その名前のおかげで着実に観光客が訪れるようになり、地元の経済も潤う。ナレンドラ・モディ首相も、世界屈指の汚染都市を抱えるインドのモデルとして、この村を讃えている。

伝統的なカシの傘で激しい雨を避ける女性(PHOTOGRAPH BY GIULIO DI STURCO)

次ページでも、「生きる橋」とそこに住む人々の姿をご覧いただこう。

マウリノンの村では、家を建てるために自然の資材が使われている(PHOTOGRAPH BY GIULIO DI STURCO)
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