着こなしの手本は名優ボガート 物語を宿した品に愛着東京個別指導学院 齋藤勝己社長(下)

東京個別指導学院の齋藤勝己社長はよく通る声と自然な笑顔にも磨きをかけ続ける
東京個別指導学院の齋藤勝己社長はよく通る声と自然な笑顔にも磨きをかけ続ける

独特のストーリーを帯びた品に引力を感じると、東京個別指導学院の齋藤勝己社長は語る。銀幕を飾ったダンディーや、サーキットを駆け抜けたヒーロー。彼らの記憶と共に、父母の面影を自らの着こなしに写し込む。ビデオカメラで日々の姿を録画し、専門家のチェックを受けてまで、装いにこだわる理由とは何か。




背中が凜とまっすぐ伸びたスーツ姿に憧れ

――粋な着こなしには、誰かお手本になっている人がいるのでしょうか。

「映画『カサブランカ』で知られる名優ハンフリー・ボガートにずっと憧れています。あそこまで渋くは、とてもできませんが、ひそかなイメージモデルです。ポケットチーフを胸に挿しているのも、ボガート風の遊び心にならった演出です。背中が凜(りん)とまっすぐ伸びたスーツ姿もお手本です」

イングリッド・バーグマンゆかりの万年筆は重要書類へのサインに使う

「万年筆は『モンブラン』。『カサブランカ』でボガートと共演したイングリッド・バーグマンの記念モデルを愛用しています。何度も修理に出しながら、大切に使っています。主に書類へのサイン用なので、太く書けるタイプを選びました。修理を重ねながら、長く使い続けることができるのは、老舗ブランドのよさです」

――昼と夜ではアレンジをどう変えていますか。

「スーツ自体は同じでも、ポケットチーフの挿し方を少し変えるだけで、見た目の印象がガラッと変わります。よく使うアレンジは、昼間はチーフを水平にのぞかせるスクエアで過ごし、夜になったら、表情を加えるパターン。ポケットから出したチーフを、バサッと無造作っぽく振ってから空気を含ませた状態でポケットに挿すと、かしこまらない雰囲気に早変わり。気持ちのほうも『これから夜にチェックイン』といった感じで切り替えがききます。服には意識のスイッチのような働きがあるので、意図的に気持ちを切り替えるきっかけにも役立てています」

夜の席ではポケットチーフの表情を変えて、気持ちもスイッチ

――教室で講師を務める1万人以上の大学生と向き合う立場です。

「大学生の講師たちは、ビジネスを支え合っている仲間ですから、きちんとしたスーツ姿は彼らへのリスペクトも示しているつもりです。共に目指すビジョンを掲げるスポークスパーソンという立場にふさわしい身なりやしゃべり方が欠かせません。講師たちからは『就活スーツを着るうえで参考になった』といわれることもあります」

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記憶を宿した品は時間を巻き戻してくれる
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