感染予防やアレルギー抑制も ビフィズス菌が秘める力腸の健康(1)

2020/1/17
ヨーグルト製品でよく見るビフィズス菌を腸活に生かすには=PIXTA
ヨーグルト製品でよく見るビフィズス菌を腸活に生かすには=PIXTA

ビフィズス菌と聞くと、ヨーグルトなどで食べておなかの調子を整えるのに一役買ってくれる、腸内の身近な有用菌というイメージを思い浮かべる人が多いだろう。ビフィズス菌は、「おなかの健康維持」にいいだけではない。種類によっては病原性細菌の感染予防やアレルギー抑制といった機能も確認されており、大腸を介して全身の健康に役立つさまざまな可能性を秘めていることが明らかになってきた。日本人は世界の中でもビフィズス菌が多いとされるが、加齢とともに減る傾向があるほか、最近の日本人は若くても少ない人が増えているという指摘すらある。ビフィズス菌との付き合い方や利用法を探る。

病気への抵抗力にも関わる腸内細菌叢

宴会などでの暴飲暴食、日々の仕事や家庭でのストレス、運動不足に睡眠不足……。そんな毎日からなかなか抜け出せないときこそ、意識して行いたいのが「腸活」だ。ヨーグルトや納豆といった発酵食品を食べる、食物繊維の多い穀物や野菜をとる、といった腸のケアを広く指す言葉として、腸活はここ数年で浸透した。この腸活のターゲットが私たちのおなかの中にいる「腸内細菌」だ。

ヒトの腸には約40兆個とも100兆個ともいわれる腸内細菌がいる。腸内細菌には、私たちの心身の健康維持に役立つ短鎖脂肪酸という物質やビタミン類などを作ってくれるものもあれば、アンモニアや硫化水素など害になることもある物質を作るものもある。こうした腸内細菌の多くが集まっているのは大腸だ。

「大腸には内容物1グラム当たり1000億個以上の腸内細菌がいる。その種類や個数、多様な菌が生息する菌叢(そう)のバランスは個人個人で異なり、どのような菌が多いかによって病気になりやすさや太りやすさ、アレルギーや糖尿病などの生活習慣病のリスク、うつや認知機能などにも影響する可能性が高いことがわかってきた」と、消化器の専門医である帝京平成大学健康メディカル学部の松井輝明教授は語る。現在は消化器内科に限らず、あらゆる医学分野で腸内細菌と疾患の関連について研究が行われているという。

そんな腸内細菌研究で、有用な菌として改めて脚光を浴びているのがビフィズス菌だ。