「国産」ダウンに信頼感 街着対応のスマートデザイン

「まず、国内産のダウンジャケットというのが大きい。お客様にしても、国産は信頼できるという感覚は強いようです。もちろん、NANGAをご存じないお客様もいらっしゃいますが、説明してから試着していただくと、気に入っていただけますね。ちなみに、海外からのお客様からも受けがいいです」

ダウンのクオリティーだけでなく、シーンを問わずに使えるスマートなデザインも人気の要因だ。ほどよく着丈があり、後ろ身ごろも長めに取られているため、スーツやジャケパンにも合わせやすい。

Manual Alphabetが一からデザインし、国産ダウンメーカーのNANGAに製作を依頼したダウンジャケット。街着として使いやすい都会的な雰囲気も魅力的。Manual Alphabet x NANGA / PCU DOWN JACKET 7万5680円税込み

街で着るダウン、手に取りやすい値段も魅力

FACYでは、あらかじめ予算をショップスタッフに伝えているユーザーも目立った。ひとつの目安になるのは5万円前後。

東京・蔵前のWEEKENDER SHOP(ウィークエンダーショップ)の売れ筋は、その価格帯に収まる一着だ。店主の芹澤伸介氏が挙げてくれたのは、DESCENTE ddd(デサントディーディーディー)のヒートナビパフダウンジャケット。芹澤氏は、価格、デザイン、機能性のバランスが取れた一着と語る。

「まず、ダウンっぽくないルックスに引かれて試着するお客様が多いです。dddはデサントの中でも新規のラインなので、目新しさもあるのかと。ダウンによくあるキルトステッチを省いたり、コットンに近い風合いの生地を使ったり、細かい点においてファッション性を追求している。それでいて、価格も抑えられているので、評判はいいですね」

防寒性能についても尋ねてみると、「そもそも、ダウンを選ぶ際は、どのシーンで使いたいかをはっきりさせておくのが大事。個人的には、街中で使う分には大げさなスペックはいらないと思っています。少なくとも東京なら、インナーが薄着でもこの一着があれば十分暖かい」と教えてくれた。

表地のキルトステッチを省くことで、すっきりした印象に仕上げた一着。デサントが独自に開発した発熱保温素材のHEATNAVI中綿とダウンを使用しており、保温性も申し分ない。DESCENTE ddd / Heatnavi Puff Down Jacket 5万600円税込み

通年で使える「ユニット」という新提案

「うちでは、ダウンジャケットを単品としてではなく、組み合わせとして提案している」と語るのは、東京・中目黒にあるHOSU(ホス)の札場武蔵氏。売れ筋は、同店が別注したFoxfire(フォックスファイア)の3ユニットフュージョンダウンジャケットだ。

名前の通り、単品でも着用可能なベスト、ダウンジャケット、シェルジャケットの3着がセットになっている。コートなどにライナーが付属することはあるが、ベストまでセットになっているのは珍しい。札場氏は「幅広い年齢層に人気」という。

フィッシングを中心にした、堅実なウエア作りに定評があるFoxfire。街中だけでなく、アウトドアでの使用も想定されている。街でも着られて、そのまま釣りにも行けるのがユニークだ。Foxfire × HOSU / 3-Unit Fusion Down Jacket 10万7800円税込み

「とにかく、3品を自由に組み合わせられる点が好評です。特に、若い方にはベストを面白がっていただいている。ご自身でお持ちのアウターの上に組み合わせて着用される方もいらっしゃいます。機能性だけでなく、ひとつのファッションとしても楽しんでいただいている」

単品のダウンジャケットと比べて、売れる時期も異なる。「ダウンは1月を過ぎてしまうと、『今さら買いにくい』という気になりますよね。シェルジャケットやベスト単体は、使える時期も長い。自由に組み合わせて楽しんでほしいですね」と札場氏は語る。

文:FACY編集部 杉山 遼人(https://facy.jp/)

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