細い文字を書くためのデザイン

面白いのは、そのデザインだ。手帳に細い文字で書くというのは、女性ユーザーに多いように思えるのだが、実際の製品は、それこそエッジの効いた、製図用シャープペンシルに近いツールっぽさがある。開発チームとしても、そういう線を狙ったのだという。「ふわふわとしたかわいさではなく、製品の特長との親和性を考慮し、細字を書くための専門的なツールとして使用される、洗練されたクールな雰囲気を出したかった」(永見氏)

デザインは製図用シャープペンシルを連想させる。「専門的なツール」という雰囲気を出したかったという

このデザインは実用性も重視している。

「細い文字を書くシーンを考えて、そこで使いやすくなるように、ペン先の見通しの良さ、持ち手の太さ、重心バランスを一番にデザインしています。手帳用と呼ばれるボールペンは細い軸のものが多いのですが、いざ書こうとすると書きにくいものが多い。そうならないように、書きやすさを求めたいと思ったんです。しかも極細の線になるので、ペン先のコントロールはとても重要だと考えました」という永見氏の話し通り、実際に使ってみると、書きたいところにピタッとペン先が当たるのがとても気持ち良いのだ。しかもノック式ながらペン先のブレもとても小さい。先端のチューブ式のデザインが、この精度を実現しているのだそうだ。

写真左:一番右が0.28ミリのボール。実物を見ると、その小ささに驚くはずだ 写真右:デザインは「細い文字を書くシーンを考えて、そこで使いやすくなるように」と考え進められたという。実際に字を書いてみると、ペン先の見やすさや書きやすさを実感できる

従来のジェットストリームは「滑らかさ」がセールスポイントだったこともあって、曲線を取り入れた流線型をイメージしたデザインが基本だった。しかし、今回は、「滑らか」よりも「超細字」のほうをイメージする「直線」や六角形の軸の放射線のような「鋭さ」や「シャープさ」をコンセプトにしている。これはジェットストリームという製品が新しい領域に踏み込んだということだろう。

1本1000円という価格も、このデザイン、この使い勝手ならば、むしろ安く見える。リフィルだけで200円なのだから、本当にリーズナブルだ。「ジェットストリーム、ジェットストリームプライムと同様、ジェットストリームエッジという新しいシリーズと考えていただいてよいと思います」と永見氏が、今回の製品に思い残した点はないと胸を張る自信作。実際、他に比べる製品はない、新しいボールペンだと思う。

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軸に傷の自己修復機能を搭載
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