ここ1年は海外での展示のため様々な国に滞在することも増えたのですが、中には非常に「肌に合う」と感じる土地に出合うこともあり、オーストリアのリンツやスロベニアの首都リュブリャナにはまた長期滞在をしたくなってきています。いずれものんびりとした街で、ご飯もおいしく、人も面白く、アーティストにとって良い刺激のある環境でした。

やる気が最も上がる場所をその都度選ぶ

モチベーションが大事なフリーランスにとって、「自分のやる気が最も上がる場所をその都度選んで働く」というのは大事なことだと感じます。私の働き方はまだまだ東京に依存していて、東京にいるほうが仕事の上で便利なことも多いのですが、軸足やメインの家は東京に置きながら、支援プログラムなどを利用してコストを抑えて好きな場所に滞在する、というやり方は無理ではないと気付きました。

こんな話をすると「フリーランスは自由でいいな」と言われそうですが、会社員でも「働く場所」を自由に選べる時代は、もうすぐそこまできていると思います。

私が長野に行ったとき、「旦那さんの転勤に伴い、長野でコワーキングスペースを借りて京都の貿易会社の社員として仕事をしている」という女性に出会いました。ひとり長野支社状態! 配偶者の転勤を理由に仕事を諦めなくていい、というのはとてもすてきなことですし、テレワーク、リモートワークが進んでいる昨今、場所が理由で仕事を辞める人はこれから徐々に減っていくだろうなと思いました。

市原さんが訪れた長野のコワーキングスペース「CREEKSCOWORKING NAGANO」(長野市)

10年前の非常識が徐々に常識に近づいている今、東京で満員電車に押し込まれていた……という働き方が、過去の笑い話になるのを、個人的に楽しみにしています。

「睡眠」で決まるやる気と意欲

私のフリーランスとしての日々の仕事はデスクワークが中心です。仕事と私生活が近接しすぎてメリハリがなくなると、ダラダラと長時間働いてしまったり、深夜にPCの光をガッツリ浴びてしまったり、なかなか寝付けず夜型生活に傾きやすい環境です。

まだ独立したてでハードワークだった時期、私は午後の集中力が切れるタイミングで「パワーナップ」という手法を取り入れて、集中力を復活させていたことがありました。パワーナップというのは、業務効率をブーストしてくれる「昼寝」のこと。

慢性的に疲れがたまっていてそれが解消されないまま日々の仕事をこなしている中で、「なんのために働いているのかわからない」とやる気を失ったどころか、かなり悲観的な気持ちが続いた時期がありました。このような、無気力状態になる原因の多くは「生活の乱れ」や「睡眠不足」で、大抵の場合はガッツリ寝ると解決するものです。

働いている環境によっては、人目をはばからずに「昼寝」をすることはなかなか難しいかもしれません。しかし慢性的に睡眠の質が悪いときには、寝る前に行う10分間の「筋トレ」をおすすめします。一時期、眠りが浅く慢性的に疲れがとれない時期があったのですが、筋トレにより、昼間のやる気と集中力を回復することができるようになりました。

私も最初は「そんなうまい話ある?」と思いつつ、YouTubeで筋トレ動画を見ながら1日10分間だけ寝る前にやってみたのですが……結果的に、その日は「近年まれに見る快眠!」だったのです。

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