優待株で数億円 みきまる氏が語る誰でもできる投資技『楽しみながらがっちり儲かる 優待バリュー株投資入門』著者に聞く

──書籍化を前提に、まずは「日経マネー」で連載を執筆していただきました。

今だから正直に打ち明けますと、連載は想像を超えて大変な作業でした。自分が「これで完璧!」と思った原稿に、容赦なくダメ出しが飛んできたからです。何回書き直してもOKが出ず、「チキショー。こんな地獄を見ることになるなら、連載なんて引き受けるんじゃなかった。これ以上のものは出せない。精神的に参ってしまう!」と、パソコンの前で頭をかきむしることもよくありましたよ。

──す、すみません……。

ですが、連載の執筆を引き受けた時点で、「自分の投資家としてのノウハウを開示するのは、これが最初で最後だ。やる以上は全力を尽くす。昔から愛読し、憧れでもあった『日経マネー』の歴史に必ず爪痕を残す」と決意していたので、持てる力の全てを投入し、出し惜しみを一切せず、極限までやり抜きました。むしろ、ちょっと出し過ぎてしまったかもしれません(笑)。

優待の付いた株は負けにくい

──著書で解説されているみきまるさんの投資法の特色について、改めて教えてください。

本書のタイトルにもなっている「優待バリュー株投資」は、私が独自に編み出した投資法です。名前も自分で付けました。この投資法の基本は、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)といった株価の指標で見て割安で、かつ配当利回りと優待利回り(株主優待の価値を金額に換算し、株価で割って算出した利回り)を足し合わせた「総合利回り」が高い優待銘柄を売買することです。条件を満たす銘柄をバルク(一括)でパッケージとして買って、定期的に銘柄を入れ替えていきます。

株式投資を始めて2年ほどたった頃に、「優待の付いている株は負けにくい。優待のない株に比べて明らかに投資成績がいい」という思いを抱いたのが、この投資法に至ったきっかけです。自分の持ち株を優待のある株とない株とに分けて分析したところ、明らかに運用成績は優待株の方が安定していて、かつ良いことが判明しました。それで優待株に絞って売買するようになり、ノウハウを磨き上げていきました。

みきまるさんの資産拡大に貢献した過去の保有銘柄の一つ、フジ・コーポレーション。買値の約4倍で売却し、利益を確定した

この投資法を使うと、「株主優待」の分は確実にTOPIX(東証株価指数)などのインデックスを上回る投資成績を上げることが期待できます。投資信託や年金を運用するファンドマネジャーなどプロの多くが、運用成績でインデックスを上回ることができずに苦しんでいる中、これは実はすごいことです。

さらに、この投資法の実践は、資金量が限られた個人投資家のみに許された特権です。なぜなら資金量が大き過ぎる機関投資家には、優待分でプラスアルファを出すなどということは許されませんから。

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