人を見るポイントは3つ+1

プロ野球のドラフトと一緒ですよ。各チームのスカウトは、真夏の炎天下だろうと何だろうと全国各地の高校や野球場に足を運んで、目を皿のようにして金の卵を探します。そうやって汗水たらして、選びに選び抜いた選手をドラフトにかけてとる。真剣です。

それに比べて、多くの日本の会社の採用は実にいいかげんです。だいたい普通の会社では経験の浅い採用担当者が履歴書を見て、「こいつは俺よりいい学校を出ているな」とか、そんなところばかり見て決める。だからいい人材がとれないんです。

僕は、そんなのは受け入れられなかった。人を採用するのは初めてでしたが、経験を積むうちに人のどこを見ればよいかも学びました。

僕は、面接するときに履歴書は見ません。では、どこを見るかというと基本は「人」です。ポイントは3つあります。まず、インテグリティー(倫理観、高潔さ)を持っているかどうか。僕は「倫理観のない人は21世紀に生きる必要はない」とまで言ってしまうくらい重視しています。相手にインテグリティーがあるかを、たかだか30分ぐらいの面接で見分けるのは正直簡単じゃありませんが。

2番目は「地頭」がよいかどうかです。地頭は、卒業した大学や学歴などとはまったく関係ありません。だから履歴書を見ないんです。3番目は人に好かれるかどうかです。中途採用の場合はもう一つ、4番目のポイントがあって、自分で成し遂げた実績や成功した経験があるかどうか。これが大事です。面接では、こういうポイントに集中して判断する。だから優秀な人がとれるんです。たまには外れることもありますが、打率は高かったと思います。

会社の人材評価への疑念、頭を離れず

センチュリーメディカルには結局、6年間在籍しました。当時の典型的な出向年数は5年でしたが、5年が過ぎても本社は何も言ってこなかった。松本は稼げるからもうしばらく置いておこうと判断したのかもしれません。しょせん僕なんて、会社から見れば、ただの「キャッシュカウ」(もうけるための駒)だったわけですよ。