コンサル人気のなぜ 「とりあえず銀行」組が流入?人気過熱のコンサル就活事情(1)

2019/10/23

背景には、人工知能(AI)など先端テクノロジーを導入したい企業からの案件が増加し、人手が足りないという事情がある。需要が増えているのは戦略コンサルも同様だが、もともとが少数精鋭。MBBも新卒採用を増やしたとはいえ、20~30人程度にとどまる。一方、総合コンサルの新卒採用枠はこのところ急激に増え、アクセンチュアやアビームコンサルティングに至っては300人規模と桁違いだ。

ワンキャリアの林さんによると、志望する学生は従来コンサルを受けていた東大・京大・東工大・一橋・早稲田・慶応からGMARCH(学習院・明治・青山学院・立教・中央・法政)などにも裾野が広がり、日系大手企業との併願も増えてきているという。

リーマン・ショック世代、「安定」を求めてコンサルへ?

もちろん、コンサル人気が過熱するのは、採用の門戸が広がったことだけが原因ではない。「学生にとって『安心』の方向性が変わってきていることが大きい」と指摘するのは、人材サービス企業の元社員で、SNS(交流サイト)などを通じてキャリア相談に乗ることも多い就活インフルエンサーの中山明子さんだ。

「少し前なら『とりあえず銀行』とメガバンクを受けていたような安定志向の学生も、リストラや採用枠の減少などのニュースで銀行の将来に不安を感じています。彼らは、どこの会社でもやっていける基礎能力をつけることで安心を得たい。そう考えたときにコンサルが魅力的な選択肢として浮上してきているのではないでしょうか」

山一証券が破綻した1997年に生まれ、小学生の時に起きたリーマン・ショックのことを鮮明に覚えている学習院大3年の男子学生はこう話す。

「子どもながらに『どんな企業も安泰ではない』というのを実感しました。今から大企業の総合職なんてリスクが高すぎると思う。あちこち異動させられて、28歳で何のスキルもついていないなんてことになりかねない。早く成長してどこでも通用するスキルをつけることが人生における最大の防御になると思います」

彼もコンサル志望。取材していくなかで、コンサル志望の学生に共通する志望理由として主に次の5つが浮かび上がった。

(1) 選考が他の業界より早いため、日系大手やメガベンチャーを受けるとしても、とりあえず内定が欲しい
(2) 「地頭の良さ」を証明できる
(3) 成長スピードが速そう
(4) 給与が高い上に、働き方もホワイトなイメージ
(5) 将来転職する際にもつぶしが利きそう
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