目も腕もつらい「スマホ首こり」 筋膜はがしでほぐす

日経ヘルス

2019/10/4

深層の筋肉をゆるめたら、続くSTEP3では、筋膜の癒着をはがすケアを。「後頭下筋群より上の、表層側にある頭半棘筋・頭板状筋は、前かがみの姿勢で引き伸ばされたまま固まりやすい。後ろに押し付ける動きでここをあえて収縮させ、筋膜を引きはがす」(上田助教)。

首の後ろ側で後頭部と背骨をつなぎ、首を伸ばすときに働く筋肉が「頭半棘筋」と「頭板状筋」。深層にある後頭下筋群よりも表層側にある。これらの筋肉と、後頭下筋群との間にある筋膜同士が硬直したり・癒着したりすると、首こりが起こる。

あお向けで顔を正面に向けたまま頭を枕に押しつけ、3秒キープしたら力をフッと抜くのを5回繰り返す。この動きで深層筋の上にある層の筋肉を収縮させ、深層筋との間で癒着した筋膜をはがす。

◇  ◇  ◇

仕上げのSTEP4では、あごが出たスマホ姿勢でゆるみ、うまく使われていない首の前側にある椎前筋(ついぜんきん)の動きを取り戻す。「首全体の柔軟性が戻り、血流を促す筋ポンプ作用も高まる」と上田助教。ゆっくりした動きとともに、硬直した首まわりが心地よくリラックスする感覚を、ぜひ味わってほしい。

首の前側にあり、頭蓋骨と背骨、背骨同士を結ぶ、上記の筋肉群が「椎前筋」。首が前に出たスマホ姿勢でうまく使われず、ゆるんだまま硬直したこの部分を収縮させてほぐし、前後の動きを改善する。

顔を正面に向け、あごをゆっくり3秒かけていっぱいに引き、首の前側を縮める。できる範囲で、首の後ろ側が同時にピーンと伸びる感覚があるといい。3秒かけて戻す。10往復繰り返す。

上田泰久さん
文京学院大学保健医療技術学部助教。理学療法士(運動器)。総合病院のリハビリテーション科勤務を経て現職。主な研究分野は、頸椎の病態運動の解明、頭痛・頸頸部痛・上肢痛のメカニズムと運動療法など。

(構成・取材・文 オカモトノブコ、写真 稲垣純也、モデル 島村まみ、スタイリング 中野あずさ=biswa.、ヘア&メイク 千葉智子=ロッセット、イラスト なかがわみさこ)

[日経ヘルス 2019年6月号の記事を再構成]

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