スマホを使い続けるうち、気づいたら首や肩がガチガチに緊張していた……という人は多いはず。こりを招くだけでなく、首が太く埋もれて二重あごの原因にもなる「スマホ首」。簡単な首ストレッチで体を整えよう。

スマホの使いすぎで姿勢が崩れ、こりに悩む人が増えている。整体師で、首こりのセルフケア指導も行う御影フィールの鄭信義院長は「前に突き出た『スマホ首』では、平均で5kgにもなる頭の重さの約3倍、首に負荷がかかるといわれている。このとき、最も縮むことになる筋肉が、首の『胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)』。ここの緊張をまずほぐすのが改善の近道」と話す。
ただ胸鎖乳突筋は、単に首を傾けるストレッチではほぐれない。「秘訣は、筋肉が付着する鎖骨を固定すること。胸の大胸筋や肩が持ち上がるのを防ぎ、胸鎖乳突筋をピンポイントに伸ばせる。結果、並走する頸動脈の血流も改善する」と鄭院長。
実際に「基本の首ストレッチ」を行うと、首や肩がスッと軽く、視界もクリアになる即効性に驚くはず。「3カ月ほど続ければ、縮んで埋もれた首のラインがほっそり整う。首のカーブが失われたストレートネックの改善も期待できる」(鄭院長)。
【基本の首ストレッチ】縮んだ首の前側をゆるめる
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左手で右肩をつかみ、手のひらで鎖骨を押さえる。左脇はしっかり締め、鎖骨と、その下にある胸の筋肉(大胸筋)を固定する。
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鎖骨をしっかり押さえながら首をゆっくり後ろへ倒し、あご先を軽く上に向ける。このひと手間で、首の横にある別の筋肉が先に伸びてしまうのを防ぐ。
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首を後ろに曲げたままゆっくり左に倒し、あご先を右上に向ける。耳たぶの下から胸鎖乳突筋が伸びるのを感じながら、5回深呼吸。反対側も同様に。鎖骨の下に広がる胸の大胸筋をしっかりホールド。胸鎖乳突筋の付着部も固定され、ピンポイントにストレッチできる。

左手で右肩をつかみ、手のひらで鎖骨を押さえる。左脇はしっかり締め、鎖骨と、その下にある胸の筋肉(大胸筋)を固定する。

鎖骨をしっかり押さえながら首をゆっくり後ろへ倒し、あご先を軽く上に向ける。このひと手間で、首の横にある別の筋肉が先に伸びてしまうのを防ぐ。

首を後ろに曲げたままゆっくり左に倒し、あご先を右上に向ける。耳たぶの下から胸鎖乳突筋が伸びるのを感じながら、5回深呼吸。反対側も同様に。鎖骨の下に広がる胸の大胸筋をしっかりホールド。胸鎖乳突筋の付着部も固定され、ピンポイントにストレッチできる。
ポイントは首の「胸鎖乳突筋」
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後頭部と鎖骨をつなぎ、首の前で頭の重さを支える「胸鎖乳突筋」。スマホ使用で首が前に出ると、ここが収縮して硬くなる。胸鎖乳突筋の緊張をゆるめると、前に縮んだ首の位置が真っすぐに整う。首全体の筋肉がほぐれて、あごのたるみも改善。

後頭部と鎖骨をつなぎ、首の前で頭の重さを支える「胸鎖乳突筋」。スマホ使用で首が前に出ると、ここが収縮して硬くなる。胸鎖乳突筋の緊張をゆるめると、前に縮んだ首の位置が真っすぐに整う。首全体の筋肉がほぐれて、あごのたるみも改善。