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森永焼きチョコ「ベイク」 自虐ツイートで盛り上がり

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NIKKEI STYLE

2019年7月29日、森永製菓のTwitter公式アカウントが「焼きチョコ『ベイク』が何をしても売れず、絶望しています。。」とつぶやいて、買わない理由を募集した。このツイートが「自虐的で面白い」と話題になり、応募が殺到。その数は開始から2日足らずで4万件を超えた。

想定外の反響で、開始から2日足らずで予算が尽きる

03年の発売以来、順調に売り上げを伸ばしてきた焼きチョコ「ベイク」。だが、12年をピークに売れなくなり、19年の売り上げはピーク時の3分の1程度まで落ち込んだ。

売れなくなれば広告宣伝費も削られる。思うようなプロモーションができないなかで絞り出されたアイデアが、「ベイクを買わない理由 100円買取キャンペーン」だ。これは公式アカウント「森永チョコレート」がツイートした「かつてのアイドル、焼きチョコ『ベイク』が何をしても売れず、絶望しています。。」に、ベイクを買わない理由を添えてリツイートすると、100円分のAmazonギフト券がもらえるというもの。「今回のキャンペーンで、リサーチでは分からない生の声をいただきたいと考えた」と、森永製菓マーケティング本部の藤井えり氏は「自虐キャンペーン」を始めた理由を説明する。

蓋を開けてみれば投稿された自虐ツイートが面白いと話題になり、応募のリツイートが殺到した。「当初は2週間くらいの予定で、1万件もリツイートされればいいな、くらいに思っていた。ところが開始翌日には4万件を超えてしまい、予算の都合で終了に」と藤井氏。

キャンペーンが終了した7月30日午後10時には5万2000件に達し、その後もリツイートは増え続けたという。「Twitterのアカウントを持っていないが、ベイクについて意見を言いたいと、お客様相談室に電話をくれた人も相当数いた」(藤井氏)。

ユニークなキャンペーンを連発するも効果なし

森永製菓はベイクが売れなくなった理由を、競合商品が増え「手(の熱)で溶けないチョコレート」というベイクの独自性が薄れたためと考えていた。そこで販促キャンペーンを次々と展開した。

しかしベイクのキャンペーンサイトには、以下のような文言が書かれている。

「リニューアルしても、季節商品を出しても、パッケージデザインを替えてみても CMを流しても プレゼントキャンペーンをしても、チョコ感をアップさせてミルク感をアップさせてやっぱりビターに戻しても、(中略)暑くても溶けないかを確認するために石垣島やデスバレーまでいって実証しても、100台のドライヤーであたためても溶けないことを実証しても、料理家にアレンジレシピをつくってもらっても、売れない…」

そこまで売れなくなった商品に、森永製菓はなぜこだわるのか。その理由を藤井氏はこう説明する。

「ベイクには焼きチョコを作るための森永独自の技術が使われている。その技術開発にかけたコストや時間を考えると、簡単には捨てられない」(藤井氏)

リサーチでは分からない消費者の声が聞きたい

自虐キャンペーンが話題となり、改めてベイクを食べてみようと思った人も少なくないだろう。ところがコンビニやスーパー、ドラッグストアなどでベイクを置いている店は少ない。現状は「買いたくても買えない」のだ。

「コンビニから撤退したわけではなく、売れないので置いてもらえなくなった。当社としてはぜひ置いていただきたいが……」と、悔しがる藤井氏。

メーカーの森永製菓側からは、どこで購入可能かを提示できない。そこで用意したのが、ベイクのキャンペーンサイトの"裏サイト"だ。裏サイトでは、店頭から消えたベイクが"野生化した"という設定になっており、目撃情報をハッシュタグ「#野生化ベイク見つけました」を付けてツイートしてもらうことで、購入できる店舗情報を拡散させようという狙いがある。

グッドアイデアと思われたが、裏サイトへのリンクがキャンペーンサイトの最後にあったためか、「反響はいまいちだった」と藤井氏は肩を落とす。

投稿された「買わない理由」については、14年4月から16年5月にかけて放映されていた人気アイドルグループ、嵐の大野智が出演するCMが放送されなくなったからという「ネタ」も多かった。しかし、「量の割に高い」「それほどおいしくない」「一度開けたら食べきらないといけないのが困る」「売ってないから」との意見も目立ったという。

「ベイク(の包装)はトレーを切り離してクリップなどで留められるようになっている。それは袋にも書いてあるのだが、認知されていないのが分かった」と、藤井氏は一定の手応えを得たようだ。森永製菓ではキャンペーンで寄せられた声をベイクのリニューアルに生かすという。苦境を逆手に取ったキャンペーンの成功例となるだけに、復活に向けた「ベイク刷新」への期待が膨らむ。

(ライター 堀井塚高)

[日経クロストレンド 2019年9月10日の記事を再構成]

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