ビリギャルも投資できる? レオス藤野氏に教わったビリギャルが専門家にツッコミ 投資編

「これは僕の考えですが、日本人はお金が大好きで、お金に関してはかなり個人主義だと思うんですね。自分のお金は自分のお金。誰かに自分のお金を託して、社会のために役立ててもらおうという行動はあまりしないんです。日本人は寄付をあまりしないでしょ。日本人の年間寄付額は平均2500円で、米国は13万円だそうです」

――13万!?それはすごい。たしかに日本人からしたら考えられない数字かも。

「でもね、お金ってただの紙ですよ。造幣局が1万円札をつくるのには20円程度しかかかっていなくて、日本銀行がこの紙切れに1万円の価値があると認めているだけ。この紙切れに僕らの心が支配されちゃったら、すごくイケてなくないですか?」

――うん。とってもイケてない。そのせいで心が狭くなって人に優しくできなかったり、余裕がなくて幸せな毎日を送れなかったりするのは、本末転倒ですね。

「だから、お金を好きだなと思える会社に投資して『お金に働いてもらう』のはどうですか? と言い続けてるんです」

■学校も企業も大事なのは「トップの顔」

――「お金に働いてもらう」って、伊藤先生も同じことを言ってた!お金に支配されちゃうんじゃなくて、ですね。ところで藤野さんはワクワクする会社をどうやって探しているんですか?

「僕はプロだからいろんな方法を駆使しますけど、みなさんにもできるのは、会社のホームページを見ることです。社長の写真がちゃんと出ていて、ホームページが楽しそうな雰囲気が出ている会社はいいですねえ。株主や社会とちゃんと対話しようという姿勢が感じられる会社は、公明正大で、結局収益に差が出るんですよ」

――学校も同じだなあ。職員室を見たら、その学校が大切にしていることやそこにある独自の文化みたいなものが伝わってくるんです。先生たちの表情や壁に貼ってあるもの、空気感。いろんなものに表れてきますよね。

「なんでもそう。でも、職員室や会社の中にはなかなか入れないんだけど、ホームページなら誰でも見られますからね」

――伊藤先生と話したときも思ったけど、なんで日本はお金のことをもっと学校とかで教えないのかなあ。

「僕が注目しているお金の教育で、起業家体験プログラムというものがあるんですよ。日本取引所グループも実施しています。子どもが会社をつくるんです。事業計画を書き投資家にプレゼンして、投資してもらう。子ども銀行券じゃないですよ。本当のお金を出してもらいます。それで原材料を仕入れ、お祭りなどで実際に売ります。そうするとね、子どもたちはいろいろ考えるようになるんですよ。どうやったら安く仕入れられるか。大きなふかし芋1個300円だと売れないから半分に小分けにして200円にしたら、よく売れるだけじゃなくて収益も大きくなるとか。お祭りが終わったら、投資家にお金を分配し、自分たちにも収益が残る」

――それめちゃくちゃいいですね。子どもたちって、「体験」からもっと知りたい!を見つける天才なのでそこに自分たちの生活に直接関わってくる要素が入っていると余計にワクワクする忘れられない体験になるだろうなあ。その後の人生変えちゃうくらいの。私が今大学院の研究でお邪魔している学校でもやりたいな。

「仕事はプロジェクトであり、仲間と工夫しお客さんとコミュニケーションして進める楽しいことだとわかると、社会人になることが楽しくなるんですよ。これが普及したら仕事はつらいものだとか、投資は悪だとか言う人はいなくなると思っています」

藤野英人さん
1966年生まれ。国内・外資大手投資運用会社でファンドマネージャーを歴任後、2003年レオス・キャピタルワークス創業。現在は同社社長で最高投資責任者(CIO)。主に日本の成長企業に投資する株式投資信託「ひふみ投信」シリーズを運用。ひふみ投信は「R&Iファンド大賞2019」(投資信託10年/国内株式部門)受賞。投資教育にも注力しており、明治大学商学部兼任講師、JPXアカデミーフェローを長年務める。一般社団法人投資信託協会理事。近著に、『お金を話そう。』(弘文堂)、『投資家みたいに生きろ』(ダイヤモンド社)。
小林さやかさん
1988年生まれ。「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶応大学に現役合格した話」(坪田信貴著、KADOKAWA)の主人公であるビリギャル本人。中学時代は素行不良で何度も停学になり学校の校長に「人間のクズ」と呼ばれ、高2の夏には小学4年レベルの学力だった。塾講師・坪田信貴氏と出会って1年半で偏差値を40上げ、慶応義塾大学に現役で合格。現在は講演、学生や親向けのイベントやセミナーの企画運営などで活動中。2019年3月に初の著書「キラッキラの君になるために ビリギャル真実の物語」(マガジンハウス)を出版。4月からは聖心女子大学大学院で教育学を研究している。
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