創業300年中川政七商店13代目 学生も変化起こせる中川政七商店会長/奈良クラブ社長 中川政七氏

「例えば、奈良クラブはチームを強くするために、サッカー選手たちにも『学びの型』を実践してもらっています。授業を受けてもらい、小テストで確認することもあります。一般の人向けにも講座を開いています。ある分野で一流の人たちに『これを勉強したらなぜ面白いのか』という学びの意義を語ってもらう。小学校高学年以上が対象です。こういう場をサッカークラブとして提供して、奈良の人の心に『火』をつけたい。奈良の人たちに自分たちも変われるかもと思ってもらいたい」

「変わりたい人」とつながる

上智大学4年の桜井爽太さん

――(上智大学4年 桜井爽太さん)なぜ奈良を変えたいんですか。すでに世界的な観光都市ですよね。

「奈良には『しょせん大阪と京都に挟まれてる』っていう空気が充満しているんですよ。しかも、貯蓄率も税収も高い。何も困っていないけれど、僕に言わせれば退屈な町なんです」

「長野県松本市みたいにサッカーが強くなってまちの体温が上がったという例もある。奈良クラブにもビジョンを決めました。『サッカーを変える 人を変える 奈良を変える』です。サッカーチームを強くすると同時に、クラブをいろんな学びの場にして、一歩踏み出す勇気を奈良の人たちにもってもらいたいと思っています」

――(桜井)僕は今、地域おこしに関わっているんです。海外から日本を見たときに色々と思うところがあったので。ところが、新潟の過疎地域でお祭りを手伝ったときに新しいことに挑戦しようとしたのですが、「それはやらなくていい」って言われたんです。相手が変わりたくないと言ったとき、中川さんはどう口説いていますか。

「変わりたくない人に無理強いしなくていいんじゃないでしょうか。それはお節介ですよ」

――(桜井)お節介か……。

「でも、外に出て日本について気づいたのはすごくいいと思いますよ。僕が奈良を意識するようになったのも、東京に出てからですから」

「僕が中川政七商店の新しいビジョンを決めたのも、あくまでも自分たちが変わりたいと思ったからです。奈良をサッカーを起点に変えたいと思っているのも、自分と会社のまちだからです。行く先を間違わなければいいんです。変わろうと思っている人は必ずいます。そういう人とつながれれば、桜井さんの志が役に立つ場所も必ずあると思います」

(文・構成 藤原仁美)

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