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音楽フェス「サマソニ」20周年 視線の先はアジア

日経エンタテインメント!

2019/8/14

2000年にスタートした音楽フェス「サマーソニック」(以下、サマソニ)が20周年を迎える。これを記念し、例年2日開催のところを、今年は8月16日~18日の3日間にわたり開催する。サマソニの歩みと目指す先を、運営するクリエイティブマンプロダクション代表取締役社長の清水直樹氏に聞いた。

清水直樹 1965年静岡県生まれ。87年にグローバル・エンタープライズ入社。90年にクリエイティブマンプロダクションの立ち上げに参加し、97年から現職。2000年に「サマーソニック」をスタートし、「パンクスプリング」「スプリングルーヴ」など数々のフェスを生んできた(写真:中川容邦)

サマソニは国内外のトップアーティストも含め、毎年約100組ほど出演。ヘッドライナーにはこれまで、コールドプレイやレディオヘッド、グリーン・デイといった海外のビッグネームが名を連ねてきた。また、ほぼ同時期にスタートした「フジロックフェスティバル」(以下、フジロック)、「ロック・イン・ジャパン・フェスティバル」が地方で開催されているのに対し、サマソニは千葉・幕張と大阪で開催。都市型フェスのパイオニア的存在でもある。

運営するのは、プロモーターのクリエイティブマンプロダクション。代表取締役社長の清水氏は、日本の音楽フェスカルチャーを黎明期から支えてきた1人だ。

「日本で『サマソニ』の前にあった音楽フェスの筆頭といえば、1997年に始まった『フジロック』。ただ、新潟の苗場スキー場という立地から、キャンプをしたり、宿泊する必要がある。それもいいんですが、もっと気軽に日帰りでも楽しめて、10代でも参加しやすいフェスを作りたいと思い、『都市型』をコンセプトにしました。そして、東京でやるのなら大阪でもやろうと、2カ所で開催する『入替型』にもしました。

今年20周年を迎える上で、その先を考えた時に、新しいことに挑戦したかった。その1つが初の日本人のヘッドライナーです。誰がふさわしいかと考えた時に、B'zしか浮かばなかった。単独でもスタジアムを埋める彼らが、ヘッドライナーを務めた時の反応を見てみたかったんです。

また、今年のもう1つの挑戦は、日毎にジャンルを分けたラインアップにしたこと。これまでのサマソニもそうですが、一般的なフェスは様々なジャンルを織り交ぜることで、多くの人に来てもらいたい。ただ今回は3日開催ということで、この先につながる取り組みとして思い切りました」

■開催日毎にテーマを設定

「東京会場でいうと、1日目はサマソニらしく、オールジャンル系。ヘッドライナーのB'zを筆頭に、FALL OUT BOY、THE 1975といったUS、UKのロック勢、リタ・オラといった新世代ポップの歌姫などが並びます。2日目はとにかくロックですね。トリのレッド・ホット・チリ・ペッパーズに、日本勢からはRADWIMPS、MAN WITH A MISSIONなどが出演します。3日目は、世界的なトレンドでもある人気DJやエレクトロ系。大トリのザ・チェインスモーカーズに、ゼッド、アラン・ウォーカーというヘッドライナー級のメンバーを一同にそろえ、さらに韓国からはBLACKPINK、国内組ではPerfumeらが出演します。

その結果、なぜか3日通し券から売り切れたんです。日毎にジャンルを変えても、強力なヘッドライナー、お客さんを呼べるアーティストを数多くそろえれば、複数日来たいと思うお客さんは多いんだと、改めて痛感しました。

実は、これは昨年の反省もあって…。海外の人気若手アーティストや、邦楽の新鋭を入れた刺激的なラインアップとしたところ、チケットは完売には至らなかったんです。今後は、1日は10代20代、2日目は30代40代を意識したラインアップに挑戦しても面白いかなと思っています」

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