スノーピーク ブーム築いたたき火台、関連品も豊富
初心者のためのキャンプグッズ入門(上)
キャンプ初心者にとって、グッズを選ぶのは楽しくもあるが悩ましくもある。製品の種類も多くメーカーや価格帯もさまざまだ。そこで、本連載では代表的な3メーカー、スノーピークとコールマン、キャプテンスタッグの製品から、初心者がそろえたいお薦め品を紹介する。
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キャンパー憧れのブランドであるスノーピーク。テントやキャンプグッズは印象的なスタイルで、キャンプサイトでは遠目からもよく分かる。登山やトレッキングなど本格派からも愛用者の多いチタン製のクッカーやマグカップのほか、たき火ブームを作ったたき火台などキャンプ向けのアイテムも多い。
今回は、品質に優れ長く使えるアウトドアを楽しむ主要アイテムを紹介する。
キャンプの中心的アイテム「たき火台」
かつては地面で直接たき火をおこなうことが多かったが、環境保全のために直火が禁止のキャンプサイトも増えてきた。たき火の熱が芝生や草などの植生を傷めるほか、燃え残りの炭は自然分解されず、恒久的に残るからだ。環境を保全しつつたき火を楽しめるスノーピークのたき火台は、たき火ブームを追い風にたき火グッズ(たき火台)の代名詞ともなった。その理由の一つが完成されたシステムにある。
スノーピークのたき火台は、サイズもS(1~2名、8600円、以下価格は税別)、M(2~3名、1万2600円)、L(3~4名、1万5600円)と3種類あり、人数や規模に応じてそろえることができる。大は小を兼ねるので、迷ったら、大きいサイズを選んだほうがよい。
さらにそれを補完する周辺グッズが充実している。まきだけでなく、炭を燃やすことができる炭床(L:4800円、M:3500円、S:2400円)、灰や火の粉を地面に落とすのを最小限にするベースプレート(L:2800円、M:2300円、S:1800円)や、熱により植生への影響を軽減するベースプレートスタンド(L/M:3300円、S:2800円)など、使い勝手だけでなくたき火をするうえで、環境に配慮するアイテムもそろえている点がポイントなのだ。
それだけでなく、グリルブリッジ(L:5400円、M:4800円)や焼アミ(L:5600円、M:4700円)、プレートなど、料理に活用するアイテムも充実している。炭火でバーベキューなどの料理を楽しんだ後、たき火を囲んで過ごす、などキャンプサイトの中心に据えるアイテムがそろっている。
マルチに使えるクッキングアイテム
ガスや液体燃料を使用するコンロはもとより、たき火での調理(保温や煮込みなども)には、肉厚のステンレスや鋳鉄の調理器具が具合が良い。有名なところではダッチオーブンがあるが、素材が厚く、重いので、最初はステンレス製の調理器具からそろえていくと後にダッチオーブンを買ったとしても使い道はたくさんあるので間違いがない。「フィールドクッカー PRO.3」(1万1000円)は、大小の鍋とプライパン、ザルなどがセットになっており、一通りの調理はこれでまかなえる。家庭での普段使いもできるレベルの品質だ。
「ホットサンドクッカー トラメジーノ」(7300円)は、コンロで使ってもよいが、たき火で肉まんを挟んで焼いたり、翌朝のホットサンドを作るときなどでも活躍する。「フィールドバリスタ ケトル」(1万1800円)は、たき火台の隅に置いてお湯を沸かすのに適したサイズ。ステンレス製で直火もOKなので、だんらんしながらコーヒーを入れるためのお湯を沸かすのにも適している。
「チタンダブルマグ 300」(3980円)は、保温力に優れているだけでなく、熱い飲み物を入れても外側や飲み口が熱くならない。冷たい飲み物もぬるくなりにくいのでオールシーズンで使える。個人用としてまずこれだけでも手に入れたいアイテムだ。
ビギナー向け入門セットとして、スノーピーク製品では、たき火台セット(たき火アイテム)を(もしくは、それに加えてたき火でも使える調理器具、食器を中心に)そろえるとよいだろう。
(ライター 戸津弘貴)
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