インド発マドラスチェック 米「アイビー」の風まとう夏のトラッドアイテム(上)

石津「当時VANでも本物を手に入れたいとインドに行きましたが、色落ちがすごい。色落ちするのが本物であると告知するタグを付けていたのですが、それでも百貨店で売るのには苦労しました」

■紺ブレにマドラスシャツを合わせて「遊び」

夏素材、シアサッカーのブルゾン(左)とジャケット。このようにジャケットスタイルのインナーにマドラスチェックを合わせて着るのもいい

――こちらに並ぶシャツの配色はイメージしていたマドラスチェックとは異なり、濃い色味という印象です。

石津「日本で作られるマドラスチェックは地が白系のものが多く、色味が全体に白っぽく薄く見える。でも本物は白糸が少ない地が白くないとクラシックに見え大人っぽい。色がくっきりして美しいよね。シアサッカーのジャケットや紺ブレの下にマドラスシャツを合わせると遊びがあっていい。僕が愛用するマドラスはネクタイですね。夏場に活躍します。ジャケットやシャツもいいですよ。女性ならばガウンのようなコートがすてきじゃないかな」

――素朴な風合いながら色の組み合わせの多様性に驚かされます。

飯野「今年は60~70年代に米国のJ.PRESSで取り扱い、その後倉庫で眠っていたようなチェックを復活させています。綿と麻混紡のマドラス風の商品もあります」

――スコットランドが起源である毛織物のタータンチェックとは違いますね。

石津「タータンチェックはもとは領主ごとに認められた柄で、貴族の家紋みたいなもの。柄に一種のルールがあるでしょう。マドラスには定義がない。自由ですよね」

(聞き手はMen's Fashion編集長 松本和佳)

石津祥介
服飾評論家。1935年岡山市生まれ。明治大学文学部中退、桑沢デザイン研究所卒。婦人画報社「メンズクラブ」編集部を経て、60年ヴァンヂャケット入社、主に企画・宣伝部と役員兼務。石津事務所代表として、アパレルブランディングや、衣・食・住に伴う企画ディレクション業務を行う。VAN創業者、石津謙介氏の長男。

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