■靴から入ったファッション、派手さはいらない

――お子さんにも靴の大切さを説いているのですか。

「妻(浅野幸子社長)がこれまた不思議で、2足しか履かない。たくさん持っているのに。お気に入りが2足なんです。娘は僕に似て、いいかげんにしろ、といいたくなるほど靴好きです。最近ではミュージシャンもよく履いている(ハイカットブーツの)ドクターマーチンが大好きで、4種類くらい持っている」

「妻と娘の靴も磨きますよ。でもね、ドクターマーチンが大変なんですよ。(靴ひもを通すための)穴ぼこがたくさん空いていて。ブラシじゃないとホコリが取れない。それにマーチンって靴の先が汚れているほうが味があって、それがかっこいいというじゃない。でも娘がどう思おうと、僕は父の教えが染みついているから自動的にきれいにしちゃうの」

宅配ピザ「ピザーラ」の「P」のロゴは浅野さんのデッサンをもとに作られた。宅配すし、和食店、ワインバー、フランス料理など飲食58業態、1300店以上を展開する

――お好きな靴は正統派のデザイン。服装もそうですが、きちっとしたスタイルがお好きなのですね。

「僕のファッションはまず靴から入りました。派手さはいりません。何年も履けるけれども、ちょっとだけモダンなテーストが入っているような、かちっとしたものがいい。考えてみると私はフォーマルスタイルが好きなんですね。食べることに関しても、B級、C級グルメも好きですが、正統派の料理屋を好みます。学生時代の愛読書は食べ物関係の書物で、文芸春秋の本でいいお店を探しました。そういうところに出かけるなら、靴も服もきちんとした、フォーマルスタイルで行くことを大事にしたいですよね」

「正統派の靴をはき、レジメンタルタイへ、そして濃紺のスーツへとスタイルができあがっていきました。見た目はほとんど同じでも、微妙に違う。スーツにも僕なりの強いこだわりがあるのです」

(聞き手はMen's Fashion編集長 松本和佳)

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