漢源花椒(かんげんかしょう)を使ったプレミアム正宗担々麺、最高級の花椒、大紅袍を使った麻辣麺には「マニア用。初めてのお客様にはお勧めしない」とあるが、何度も通う客が多い。

神田駅前すぐの「ほうきぼし+」は50年以上続く中華料理店だったが、オーナーの娘が東京都北区に出して人気を呼んだ担々麺を“逆輸入”してラーメン店に改装した。汁なし担々麺は太麺の存在感と肉味噌の甘みのバランスが取れた一杯。具の揚げた麺が独特の食感を加える。

ほうきぼし+の汁なし担々麺
覇王の覇王担々麺黒

「麺は昔ながらの製麺機で自家製。卓上のニンニクチップをいれるのがおすすめ」と店長の稲垣尚さん(52)。夏には豆乳入りのマイルドな担々つけ麺が登場するので試したい。

「辛ウマラーメンが集まる神田で勝負がしたかった」と話す「覇王」は2018年12月オープン。マーボー豆腐の名店、四川飯店で料理長を務めた佐崎佳次さんが腕を振るう。

1番人気の担々麺黒は白い四角の皿に黒い丼で運ばれてきた。意外なことにフーフーと冷ますような熱々ラーメンではない。「酢を筆頭に、スパイスの香りは沸騰させれば飛ぶ。80度手前ギリギリで調理する」。じわりと後から辛さがやってくる。

辛ウマをキーワードに集積、競い合う。東京・神田にますます足が向きそうだ。

(田中映光)

[日本経済新聞夕刊2019年5月25日付]