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井浦新 気持ちはずっと不器用な新人のまま 恋する映画 『嵐電』幻想的に交錯する3つの恋愛

2019/5/24

人気観光地の京都で、通称「嵐電(らんでん)」と呼ばれて親しまれているのが、四条大宮、嵐山、北野白梅町を結ぶ路面電車「京福電気鉄道(京福電鉄)嵐山線」。映画『嵐電』では、嵐電が走る線路のそばに部屋を借り、嵐電にまつわる不思議な話について取材するノンフィクション作家平岡衛星の姿を通して、幻想的に交錯する3つの恋愛が描かれる。本作で主演を務めた井浦新さんに、撮影の裏話や京都のお気に入りのスポットなどについて聞いた。

■井浦さんがオススメする京都のスポットとは?

――映画のみならずドラマやCM、最近ではNHK連続テレビ小説『なつぞら』でも活躍されている井浦新さんですが、美術を紹介するNHKの「日曜美術館」では長らくキャスターも務めてこられました。京都にはいろいろと思い入れがあるのではないでしょうか?

井浦新さん(以下、井浦):実は役者として京都で仕事をするのは初めてなんです。ただプライベートでは、いままでの44年間のなかで一番訪れている観光地は京都です。カメラを持っての撮影や旅する場所として、ほかに比べると明らかに多いと思います。

京都には西院(さいいん)という阪急電鉄の駅もありますが、今回の撮影で僕がベースにしていたのは同じ西院と書いて「さい」と読む京福電鉄嵐山線(嵐電)の駅です。特に名所があるわけではないですが、嵐電の車庫があるくらい駅前は開けたにぎやかなところなので、撮影期間中はその周辺をウロウロしたり、晩ご飯を食べに知らないお店に飛びこんでみたり、本当に楽しかったです。

しかも、日本の歴史や文化が大好きな僕が観光地ではない住宅地にいるという妙な違和感が僕にとっては初めてでした。「京都にいるのに何もしていない」というのが、逆におもしろかったです。

『嵐電』(C) Migrant Birds / OMURO / Kyoto University of Art and Design

――嵐電沿線で印象的なところがあれば教えてください。

井浦:嵐電で京都っぽいと感じたのは、帷子ノ辻(かたびらのつじ)。撮影所の横を歩いていくと、普通の住宅街が広がっているんですが、そこに行くと蛇塚という巨石が積み上げられた古墳が突然あるんです。古代以降と現代が隣り合わせにある異空間が京都らしいなと。

そこで水まきをしているおじさんにとっては日常なので、蛇塚に対して当たり前の距離感なんですが、その慣れた雰囲気もいいなと思いました。

――井浦さんは土偶やお面集めが趣味ということですが、今回新たにコレクションに加わったものはありますか?

井浦:そういったものより、御朱印は増えていきました。あと、コレクションではないですが、嵐電沿線を散歩しているなかで、地元の人が通い続けているようなギョーザ屋さんとか、創業何十年みたいな日本の昔ながらのパン屋さんに出合えたのはすごくよかったです。


――美術にも造詣が深い井浦さんにとって、美術的な観点でお気に入りの場所はありますか?

井浦:京都のお寺や神社に行けばそこには必ず美や歴史を感じるものが存在し、古くから生まれてきた文化があるので、そういう場所はいっぱいありすぎます(笑)。実際、京都ではお寺と神社はコンビニエンスストアよりもはるかに多いですから……。

ということで、京都の美を総合的に楽しめる場所として挙げるなら京都国立博物館。ここでは、作品が傷むのを防ぎ、修復して保存することができるからです。好きな場所には何回でも行きたくなるものですが、そういうところを訪れたあとの締めに京都国立博物館にも行けたら、お腹いっぱいになります(笑)。

――思わず何度でも訪れてしまう場所のなかでオススメがあれば教えてください。

井浦:個人的に好きなのは、清水のほうにある河井寛次郎記念館。ここはいつ行っても、クリエーションを刺激してくれるすてきな場所です。河井寛次郎というのは、陶芸家であり、民芸運動のなかにいたひとり。彼がどういう生活をしていたのかを体感することができますが、ここに行かないと出会えないので、いつでも行きたくなるんです。

京都国立博物館も河井寛次郎記念館も嵐電沿線からは離れますが、川のあちら側とこちら側で文化や街の成り立ちが変わるので、京都は不思議なところだなと改めて感じています。

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