地球にやさしいから斬新 「正しい」おしゃれの磨き方宮田理江のおしゃれレッスン

消費者が重視する「正しいおしゃれ」

アンドレア インコントリとのコラボレーション

ファッションの世界では大きなトレンドが生まれにくくなりつつあります。機能が重視されるようになったのに加え、消費者が目先の流行を追わなくなったことなどが背景にあります。そうした状況にあって、消費者が重視するようになってきたのは、ブランド・企業の姿勢やイメージです。女性への敬意や、社会正義の実現、地球環境の保護といった、「非ファッション」の取り組みも加味して、ブランドイメージを判断するようになりました。サステナビリティー重視やアート支援はそれらの「評価基準」のひとつに加わったといえます。

アンドレア・ボラーニョ氏

アルカンターラ社のアンドレア・ボラーニョ会長兼最高経営責任者(CEO)は「一般的にはどの企業もサステナビリティーの導入を考えるとき、コストと効果をどういうふうにてんびんにかけるかで、ジレンマに陥りやすくなるでしょう。でも、アルカンターラ社の場合、サステナビリティーの取り組みは、企業にとっての付加価値を高めることだと考えています」と言い切ります。

つまり、ブランド価値とサステナビリティーは密接な関係にあると考えているわけです。

ブランド価値とサステナビリティーは密接な関係に

シーズンごとに移り変わるトレンドやヒット商品を生み出し続けるのは、至難の業です。しかし、長い時間をかけて築き上げたブランドイメージは継続的な努力で保ちやすく、顧客にも安心感を与えます。長期的なエンゲージメント(つながり)を消費者とつくりたいと考えるブランド・企業がサステナビリティーや文化支援を通して、信頼感や絆を深めようと考えるのは、自然な動きといえます。

原料調達の方法や労働環境の健全さなどを考慮する「エシカル消費」がしばらく前から広がりを見せています。今では消費者が意識する「チェック項目」はサステナビリティーや文化支援などの領域まで含めるようになっていて、見た目だけにとらわれない「正しいおしゃれ」を支持する傾向は今後も強まりそうな気配です。

(画像協力)アルカンターラ https://www.alcantara.com/ja/index.do

宮田理江
ファッションジャーナリスト、ファッションディレクター。多彩なメディアでランウェイリポートからトレンド情報、スタイリング指南などを発信。バイヤー、プレスなど業界経験を生かした、「買う側・着る側の気持ち」に目配りした解説が好評。自らのテレビ通販ブランドもプロデュース。セミナーやイベント出演も多い。 著書に「おしゃれの近道」「もっとおしゃれの近道」(ともに、学研パブリッシング)がある。
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