自分はスクラムハーフ役 観戦後は「語りたくなる」衆院議員・小泉進次郎さん

――世界との比較で日本のラグビーをどうみていますか。

「ラグビーは体格差が決定的にものをいうじゃないですか。そのスポーツで日本がここまでやれているのは、やっぱり驚異的だと思うね。だから、何かラグビーと日本人には、特別な親和性があるように思いません? 武道や華道、茶道のように『ラグビー道』に近いものがあるように感じますね。日本人が自然と愛してしまうところがある気がする。選手も武士のようなたたずまいをもっていて、もしかしたら現代で武士道を可視化している一つかもしれないね」

――自分もプレーしたいとは。

「無理です。あれは見ていた方がいい。僕のように大きくなってからラグビーを見るようになった人は、頭の中にまず恐怖が浮かぶと思う。子どものころに出合っていたら、やっていたかもしれない」

「トライは自分じゃなくていい」

高校3年まで野球に熱中。当時の関東学院六浦中・高にラグビー部はなかったという

――気になるポジションはありますか。

「(密集戦から最初のパスを出す)スクラムハーフ(SH)が今の自分の役割に似ていると思うときがあります。最後にトライをするのは自分じゃなくていい。最善の道で目標にたどり着くためにボールをどこに放ればいいのか瞬時に判断する。トライには自分がボールを運び切ったという喜びがあると思うけど、パスしたボールを運んでもらったり、トライした人の喜びを見たりする楽しさを考えるとね、SHって魅力的だなあと思いますね」

「ラグビーは15人のだれが欠けてもいけないし、みんなが同じことをやってはいけない。一人ひとりの役割を果たすことで、最後に到達できるところがある。これって、仕事でも、プライベートでも、いろんなことに通じることだと思う」

――父の小泉純一郎元首相とラグビーについて話すことは。

「ほとんどないですね。うちのオヤジはあんまりラグビーの話はしないなあ。子どもの頃から、野球のことはいっぱい話してきたけど。(南ア戦の勝利についても)話さなかったですね。たぶん家族の中では、僕が一番、スポーツを垣根なく見てるんじゃないかな」

――W杯にのぞむ日本代表に期待することは。

「ベストいくつに進んでほしいといったことは全くないですね。前回大会で見せた『ジャパンウェイ』が磨き上げられた『真のジャパンウェイ』『ジャパンウェイ・ネクスト』みたいなものを見せてもらいたい」

「多くの人に世界のラグビーを日本で見られる幸せを感じてもらいたい。足を運んで体験してほしい。そうすると、語りたくなるから、その語る楽しみも味わってほしい。ラグビーを一度もやったことがない僕が、こんなに語りたくなる。この魅力って何なんだろう」

小泉進次郎
1981年(昭和56年)4月、神奈川県横須賀市生まれ。関東学院六浦高校では野球部で活躍。2004年関東学院大経済学部卒。06年米コロンビア大院修了(政治学修士号取得)。09年の衆院選に神奈川11区から出馬し初当選。現在4期目。復興大臣政務官や自民党農林部会長を歴任し、現在は党厚労部会長。

(聞き手 天野豊文、竹内悠介 撮影 瀬口蔵弘)

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