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さあ仕事モードへ 前向きになれるオススメ映画

2019/5/6

大型連休も今日が最終日。気持ちを仕事モードに切り替えて明日以降に備えたい。読者調査を基にオススメ映画をリストアップするとともに、2人のワーキングウーマンに仕事に前向きになれるとっておきの作品とその効果を聞いた。

■JTB執行役員 高崎邦子さん

「2017年に海外出張の飛行機で『ドリーム』を見た。1960年代に米国が宇宙に有人宇宙船を打ち上げるとき、軌道計算を担ったアフリカ系女性らの活躍を描く、事実に基づく物語だ。性別と人種の二重差別を受けながらも大プロジェクトを成功に導く」

高崎邦子JTB執行役員  1986年日本交通公社(現JTB)入社。修学旅行などを担当した後、オーストラリアに赴任。CSR推進部長、教育旅行神戸支店長などを経て2018年現職。55歳

「当時私は教育旅行神戸支店長を務めていた。現場に立つのは久しぶり。JTBの評価を高めるには、顧客と日々接する現場スタッフがいかに大切かと改めて感じていた。チーム一丸となって難題に立ち向かう主人公らの姿が、私が預かっている支店と重なった」

「有色人種向けトイレの看板を男性上司が壊す場面、差別解消を裁判所判事に訴える場面など、心打たれるシーンが多い。これらを見直すだけでも働くパワーがわいてくる」

「『フラガール』は、かつて栄えた炭鉱の町を活性化するために地元の女性たちが一生懸命頑張る姿に引かれる。目標達成に向けて対策をしっかり立てることも大事だが、なりふり構わず取り組む大切さを教えてくれる作品だ」

「『美女と野獣』は何度もリメイクされている名作だ。私のお勧めはディズニー製作の実写版。女性が強いものに流されず、果敢に挑戦する姿は共通だが、ディズニー実写版は画像が美しい。楽しく元気になりたいときに見る」

「この映画は娘が小学生のとき、一緒に劇場で見た。18年に執行役員に就き、自宅のある関西を離れて私は東京に単身赴任している。昇格への打診を受けて悩んでいるときに娘が背中を押してくれた。そんなことも思い出させてくれる作品だ」

■アストロスケール ゼネラルマネジャー 伊藤美樹さん

「アストロスケールは宇宙の環境問題に取り組むベンチャー企業だ。宇宙ごみを回収・破棄できる衛星を開発中。2020年には技術実証衛星を打ち上げる」

伊藤美樹アストロスケール日本法人ゼネラルマネジャー  2011年日本大学大学院航空宇宙工学修士課程修了。次世代宇宙システム技術研究組合などを経て15年4月にアストロスケール日本法人代表取締役。19年2月本社の日本移転に伴い現職。36歳。

「中学生のときに『インデペンデンス・デイ』を見て宇宙に興味を持った。それまでのSF映画に登場する宇宙船がゴツゴツと武骨なデザインであったのに『インデペンデンス・デイ』の宇宙船はスタイリッシュで美しい。高校に進学し、将来のキャリアを考えたとき、このときの記憶が呼び戻され、宇宙に関わる仕事に就くと決めた」

「大学を4浪したり、大学院修了後に志望する企業に就職を果たせなかったりしても初心を貫けたのは、この映画を見たから。今も働くためのカンフル剤になっている」

「『恋とニュースのつくり方』『マネーボール』は、それぞれ視聴率が低迷するテレビ番組と成績が振るわないメジャーリーグ球団を主人公が孤軍奮闘して立て直す。『恋とニュースのつくり方』は15年にアストロスケール日本法人社長に就いてから何度も見ている」

「大学院修了後、政府のプロジェクトにエンジニアとして参加し、超小型衛星4基の開発・打ち上げに関わった。そしてアストロスケールをシンガポールで立ち上げた創業者に声を掛けられ、日本法人の社長を任された。6人でスタートした会社は今、社員約50人に育った。次々と人を採用し、組織は急激に大きくなった。ただ私のマネジメント力が組織の成長速度に及ばず、悩んだ時期があった」

「『恋とニュースのつくり方』は番組立て直しのために採用された女性プロデューサーが手を尽くす。その姿を見返すたびに、社員が働きやすい環境をつくるために自分がやれることはすべてやらなければいけないと、自戒している」

■読者が選ぶ1本 成長・自立テーマ、人気根強く

読者が選ぶ「前向きになれる映画」(複数回答)は不動の人気作が上位に並んだ。支持される理由を自由回答からキーワードで見いだすと、1位の「プラダを着た悪魔」は成長だ。「厳しい上司の下で働く主人公が洗練された女性に成長していく」「理不尽な要求にも応えて見違えるように成長した姿が素晴らしい」

セックス・アンド・ザ・シティザ・ムービー]」は人気ドラマの映画版。米国ニューヨークで暮らす4人の女性とその友情を描く。こちらのキーワードは自立。「自立した女性の生き方に共感できる」「独身の女性たちがそれぞれの立場で我が道を行く生き方に元気をもらえる」

女性主人公をファッショナブルに描く上位2作と打って変わり、「ブリジット・ジョーンズの日記」は等身大がキーワード。「(主人公は)特にキャリアもなく、特記する才能もない。だからこそ共感できた」「ドジでダメなところが共感できる。等身大で身近に感じる」

4位の「マイ・インターン」は女優アン・ハサウェイが主演。1位「プラダを着た悪魔」ではピカピカの新入社員を演じていたが、こちらでは子どもを育てている女性経営者だ。キーワードは仕事と家庭・子育ての両立。「仕事も家庭もがんばる女性の姿に勇気づけられる」。仕事にまい進する姿とともに、妻や母として十分な役割を果たせているのかと悩む姿も描かれる。そんなワーキングマザーのリアルな日常が支持を集めた。

今回の調査で回答に挙がった作品は128作に上る。登場人物に自分を重ねて感情移入するだけでなく「『ビバリーヒルズ・コップ』を見て、ガハハと笑ってストレス解消」「落ち込んだときは『ロッキー』。テーマ音楽を聞いてやる気を奮い立たせる」といった意見も目立った。

仕事やキャリアは思い描いた通りに進まないもの。壁にぶつかったとき、どうやってやる気をチャージするか。映画に限らず、モチベーションをセルフコントロールできる手段を見つけておくと、しなやかに働いていける。

(編集委員 石塚由紀夫)

調査概要 日経ウーマノミクス・プロジェクトの会員を対象に4月に実施。女性が活躍する映画60本を挙げ、自由回答も加えて集計した。有効回答は378人。

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