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フード・フラッシュ

「スシロー居酒屋」充実の海鮮メニューと割安感が魅力

日経トレンディ

2019/4/28

「鮨・酒・肴 杉玉 神楽坂」の外観
日経トレンディ

回転寿司チェーンのスシローが、2017年8月から密かに展開する大衆寿司居酒屋がある。新業態の「鮨・酒・肴 杉玉」だ。1号店のオープンから約1年で5店舗にとどまりながら、今後3年で100店オープンを目指すと宣言。一気に出店攻勢をかける。

刺し身や握り寿司などの海鮮メニューを、一部を除いて299円均一で用意するのが特徴。スシローの仕入れ、流通網を使える強みを生かした、居酒屋としては破格の割安感が魅力だ。

成功の理由は、ただ安いだけではない。例えば、缶にランプフィッシュキャビアを敷き詰めた「キャビア寿司」、ガラス球に食材を詰め込んだ「杉玉ポテトサラダ」といった奇抜で写真映えするメニューがずらり。

「キャビア寿司」シャリを敷き詰めて、ランプフィッシュキャビアを缶一面に載せた個性的な一品。僅か299円で、ぜいたく感が味わえると人気を集める
「杉玉ポテトサラダ」ポテトサラダを丸くして、アオサノリを混ぜたパン粉をまぶした一品。透明な容器に入れた看板メニューで、店名の「杉玉」をイメージ

一方、スシローとは違う独自のシャリを使う握り寿司は本格志向。何と洋食の調味料であるバルサミコ酢も加え、独特の風味を出す。味わいだけでなく、黄色がかった見た目で話題をつくるという狙いも隠れている。「シャリに洋食の調味料!」という意外性も抜群だ。

家族連れも入りやすいよう、店内は明るめ
低価格の居酒屋チェーンでは珍しく、焼酎のボトルキープもできる。「昔ながらの居酒屋感を出したかった」(金井氏)。狙いは当たり、リピーター獲得にも貢献

神楽坂に3号店をオープンするまでの約半年間は、スシローの社名を隠して営業。販促も控えた。「店の純粋な評価を知り、チェーンの土台をつくることが狙い。力以上に売れてもオペレーションが追い付かず、客が離れるだけ。失速感も生まれてしまう」(運営するスシロークリエイティブダイニング取締役の金井智秀氏)。

実際、公表が二の矢になり赤丸急上昇中。オープンから約2年越しと「時間差」の出店攻勢は、したたかな戦略の賜物なのだ。

「雲丹といくらのこぼれ軍艦」1貫299円で、ウニとイクラを味わえるぜいたくなメニュー。写真映えする見た目もあり、10種類以上ある握り寿司のなかでも人気
(注)ランキングは創作ネタに絞ったもの。一部店舗では商品の品目、価格が異なる

(日経トレンディ編集 高田悠太郎、写真 古立康三、fort)

[日経トレンディ2019年5月号の記事を再構成]

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