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食の達人コラム

酒かすや味噌でフレンチ 日本酒とペアリングの妙 世界で急増!日本酒LOVE(9)

2019/3/29

「SAKE Scene ます福」で日本酒の魅力を語る簗場さん(左から2人目)

東京・芝大門に、発酵フレンチというユニークな料理と日本酒のマリアージュを楽しめる日本酒専門店「SAKE Scene ます福(さけシーンますふく)」がある。欧米系の外国人に「斬新な味わい」と好評だ。発酵フレンチとは、酒かすや味噌、しょうゆなど日本の伝統的な発酵調味料を使った、味わい深いフランス料理のこと。日本酒も発酵を経て造られる。日本の発酵食品は大きな可能性を秘めており、いま世界中で注目されているのだ。

発酵調味料には、うま味成分のアミノ酸が多く含まれる。日本酒もアミノ酸が豊富で、相性は非常に良いのだ。日本酒と発酵フレンチのペアリングは世界的に見ても新しい組み合わせだが、実はフランスには発酵フレンチとアピールしていないが、酒かすを料理に加えている三つ星フレンチレストランも存在する。

「仔牛のロースト 白味噌とマスタードのソース」に、熟成した「十旭日 純米原酒 生酛 改良雄町七〇」をペアリング

SAKE Scene ます福は「外国の方にも日本酒を広めたい」という思いから、斬新なコンセプトを打ち出して2016年にオープンした。現在は外国人客が全体の3割を占めており、欧米やシンガポール、オーストラリアからの客が多い。日本酒好きの日本人客も多く、遠方から予約してくる客もいるという。予約客が9割近くで、ほとんどがコース(4品5000円、7品8000円の2種など、税別)を楽しむ。

「フランス人のお客様も興味津々といった様子で、いろいろ質問してこられます。酒かす(Sakekasu)は聞いたことはあるけれど、詳しくは知らないという方も多いです」と、オーナーの簗場友何里さん。いつも和服姿でサーブする簗場さんは日本語と英語の両方で料理や酒を説明する。

簗場さんはもともと外資系企業に勤務しており、ワイン好きだったことから14年に日本ソムリエ協会認定のワインエキスパートの資格を取得した。一方、日本酒も好きだったが、ワインより販売価格が安いことや、国内消費量が低下している現状をみて、「特に苦労されている地方の小規模の蔵元をサポートしたい」と、「SAKE SCENE」という会社を起業。蔵元が酒造りだけに集中できるように、輸出や海外向けPRを手助けしている。

ポジティブで好奇心旺盛な簗場さんは16年に日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会認定の国際きき酒師の資格を取得した。その後もイギリスのマスター・オブ・ワイン協会によるワインの国際資格や、日本ソムリエ協会や酒ソムリエ協会による日本酒の各種資格を取るなど勉強熱心だ。現在は店での日本酒提供に加え、日本酒の海外輸出事業や日本酒PRのためのイベント開催など幅広い方法で世界への普及に取り組む。

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