就職をきっかけに、家族割から離れて、自分でスマートフォン(スマホ)の通信費を負担するという人も多いだろう。何かと物入りの新生活だけに、通信費はできるだけ抑えたいもの。「でも大手キャリアから格安スマホへの乗り換えも考えてはいるが、実際にどのくらい安くなるのかよくわからない」。そんな人のために、大手キャリアと格安スマホでは通信コストがどれだけ違うのか、端末と料金プランができるだけ近い環境で、その違いを試算してみた。
格安SIM上位4社とドコモを比較
通信コストは、選んだスマホやサービスによって大きく異なる。自分の使い方に合った端末や料金プランを選ぶことがコスト削減の基本だが、「どれが自分に合っているのかわからない」という人も多いだろう。
そこで一つの目安として、スマホは人気が高いiPhone、通信容量は毎月5G~6GB(ギガバイト)になる料金プランを選択。スマホ端末代の分割払い期間に合わせて、新しいiPhoneを購入してから2年間使用した場合を想定して、比較してみる。大手キャリアと格安スマホでどのくらい違うかがイメージできるはずだ。
格安スマホを扱うキャリアに関しては2018年の新規契約者数上位4社であるワイモバイル、楽天モバイル、UQ mobile、mineoを、比較する大手キャリアとしてはこの条件で最新モデルのiPhone XR(64GBモデル)を購入したときに最も安価だったドコモを選んだ。なお、各キャリアの在庫状況によっては、売り切れて入荷待ちとなっている場合もある。
なお大手キャリアもiPhoneの旧モデルを扱っている。そこでドコモについてはiPhone XR(64GBモデル)、iPhone 8(64GB)、iPhone 7(32GB)の3モデルについて計算してみた。
まずは端末の価格を比較する。ドコモのiPhoneは既存のユーザーが機種変更で購入するものとして試算すると以下のようになった。
●ドコモ iPhone 8(64GBモデル) 8万8776円
●ドコモ iPhone 7(32GBモデル) 4万2768円
●ワイモバイル iPhone 7(32GBモデル) 7万3116円
●楽天モバイル iPhone SE(16GBモデル) 4万5144円
●UQ mobile iPhone 7(32GBモデル) 6万7932円
●mineo iPhone 8(64GBモデル) 7万3224円
ただ一部のキャリアではiPhoneの購入に伴い割引が受けられる。たとえばドコモのiPhone XR(64GBモデル)の場合、総額で5万8968円割引される。実質負担額は3万9528円まで下がる計算だ。