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旅・風景

水辺に浮かぶ家々 色彩豊かなベトナム移民の暮らし

日経ナショナル ジオグラフィック社

2019/3/24

孫の世話をする夫婦(PHOTOGRAPH BY ALINA FEDORENKO)

フェドレンコ氏によれば、水に浮かぶ集落は地上の集落とそっくりで、ただすべてが水上にあるだけだという。食料品店、学校、理髪店、寺院、さらにはサッカー場まである。

「私は、所有物の少ない人々がどのように暮らしているか、特殊な状況下で、どのように生活を成り立たせているかに興味がありました」。フェドレンコ氏によれば、水に浮かぶ家にはそれぞれの物語があり、写真は絵日記のようなものだという。ものの並べ方、質感、壁の鮮やかな色など、細部に宿るものすべてが「そこに暮らす家族と彼らが大切にしているもの、彼らが営んでいる日常の物語を伝えています」

水上の自宅で遊ぶチャン君(右)。母親(左)は携帯電話の画面を見ている(PHOTOGRAPH BY ALINA FEDORENKO)

フェドレンコ氏は水に浮かぶ家々の美しさについて、「家に入るたびに、感嘆の声を上げるほどでした」と表現する。特に印象的だったのは木の床だ。まるで毎日油を塗っているように滑らかで、歩くときしむ音がしたという。

カンボジア、コンポンクリアン村の水辺に浮かぶ家(PHOTOGRAPH BY ALINA FEDORENKO)

フェドレンコ氏はまた、家族が支え合って生きる姿にも心地良い驚きを覚えた。4世代が一緒に暮らしている家もある。「彼らはヨーロッパの家族と異なる関係を築いています。ヨーロッパではほとんどの場合、子供はできるだけ早く(家を)出たいと考えています」

「水上で優しく揺れる魅惑的な世界です。すべての家に美しい魂が宿っています」

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