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ラーメン官僚 オススメの一杯

豚・鶏… 名品ラーメンは王道の素材と手間で驚きの味

2019/2/22

「ちばから市原本店」の「らーめん豚一切れ」

今回は一見メジャーなジャンルに見えるが、作り手がプラスαの手間暇を惜しまずに独自のエッセンスを加えることで、名品としての地位を占めるに至った3杯のラーメンを紹介したい。ゼロから構成するオリジナリティーが強すぎる創作ラーメンより、もともと人気が高い系統の味にひと工夫を加えたラーメンの方が、一般のラーメンファンから絶大な支持を獲得しやすい。既に強いニーズがある味に、さらに磨きをかければ人気が沸騰するのは当然とも言える。

これから紹介する3軒は必ずやテイクノートするに値する、俊英ぞろいだと自負している。

【千葉】ちばから市原本店

<千葉を代表するガッツリ系の名店>

最初に紹介するのは濃厚豚骨しょうゆラーメンの実力店として、全国に名声をとどろかす千葉県市原市の「ちばから」。

この店の1杯は確かに、同店でしか味わえないオンリーワンなひと品。肉が大量に付着した豚背ガラからだし汁を採り、肉のうま味と豚骨のコクを高い次元で両立させたスープは味覚神経が打ち震えるほどの濃密さだ。ピタリと肌に吸い付く触感の良さも他店の追随を許さない。

「ちばから市原本店」はガッツリ系の名店

屋号の「ちばから」は15年前の開業当時、全国各地に支店を進出させた際に「この店は千葉から始まったんだ」と知らしめるために命名した。今や、東京・渋谷、福島県・郡山にも支店を構え、お取り寄せ通販サイト「宅麺.com」でも店舗の味そのままで堪能できる。

同店の1杯は「ガッツリ系濃厚豚骨しょうゆ」という系統に属する。2000年代のガッツリ系ブームをけん引するもので、現在も学生など若者を中心に絶大な支持を獲得するジャンルだ。手堅く作れれば、確実に一定程度以上の集客を見込めるジャンルだが、そんな領域に甘んじなかったのが、「ちばから」の長谷川店主だ。

「ガッツリ系濃厚豚骨と言えば、ドロリと粘度が高いスープが思い浮かびがちですよね。その固定観念を取り払ってみたかったんです。自分が手掛ける1杯はサラリとしながらも、うま味が濃密というベクトルで行こう。その方が、ドロドロタイプよりはるかにおいしくなるはず」と長谷川店主は語る。

洗練されたガッツリ系ラーメンを目指し、開業から10年をかけて現在の味となった。他店の製法を全く参考にせず、ひたすら真摯に寸銅鍋と向き合い、ひらめいたアイデアを果敢に採り入れる。「自分自身の頭でどうすればおいしくなるのかを考え抜くことが大切です」(長谷川店主)。

極端に振り切ったうえで、軌道修正を図るという。振り切らないと、適度なさじ加減が分からないからだ。「新しいものを生み出すためには、冒険をおそれるな」。店主の話を聞いて、人生にも通じそうな教訓を得た。

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