会議で過ぎるムダ時間 要領得ない人の話は終わらないタイプ9・取捨選択ができない

 話があちこちに飛ぶ。いろんな経緯を話すわけだが、なぜそれを今ここで話す必要があるのかわからないということが多い。知っていることは何でも言わないと気が済まないようなところがある。

話の要点を自分で絞る能力がない

 なぜそうなるのかといえば、取捨選択ができないからだ。だからわかりやすく要約するということができない。木を見て森を見ないというのは、まさにこのタイプを形容する言葉と言える。

 「このことを説明するには、これを持ち出せばわかりやすい。余分な話まで持ち出すと、かえって話が混乱するから、こっちの話は出さない方がいい」

 「あまり関係ないことまで話すと、話の焦点がぼやけ、こっちの言いたいことが伝わりにくくなるから、ここはこの話に絞って説明する方がいい」

 などと、ふつうはこちらの言いたいことを相手が理解しやすいように、枝葉末節を切り捨て、言いたいことに焦点を絞った説明をするものだ。

 だが、このタイプは、枝葉末節を切り捨てるということができない。効果的な話の流れをつくるために、とくに必要な話題に絞って話すということができない。

 そこで、知っていることを何でもかんでも話すことになる。取捨選択なしに、ものごとを順序立ててすべて話すことになる。そのため、聴く側は、いったい何を言いたいのかがわからず、

 「要するに何を言いたいんだ!」

 とイライラするのである。

榎本博明
心理学博士。MP人間科学研究所代表。
1955年東京生まれ。東大卒業後、東芝勤務をへて都立大大学院心理学専攻博士課程中退。大阪大学大学院助教授などをへて現職。著書に「『上から目線』の構造」など。

※「かかわると面倒くさい人」(日経プレミアシリーズ)では、タイプ別の分析に加えて、その深層心理や上手なかかわり方、自分がそうならないために心がけたいことなど、多角的に「面倒くさい人」を掘り下げています。あなたの面倒くさい人タイプを診断する特設ページもご覧ください。

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