「AQUOS R2 Compact」はWノッチでよりコンパクトに

そして3機種目は、2019年1月に発売予定の「AQUOS R2 Compact」だ。こちらはその名前の通り、ハイエンドモデル「AQUOS R2」のコンパクト版という位置付けのモデル。日本でニーズが高い「ポケットに入れて片手で操作する」ことを重視して設計されており、日本人が本体を握って操作できるよう、本体幅が65mm以下、画面サイズも画面端まで親指が届く60mm以下にこだわって作られているのが特徴だ。

コンパクトモデルの「AQUOS R2 Compact」。片手操作を重視した持ちやすいサイズ感ながら、ディスプレーサイズは5.2インチにまで大型化された

AQUOS R2 Compactは5.2インチのIGZO液晶ディスプレーを搭載しており、前機種となる「AQUOS R Compact」(4.9インチ)と比べ0.3インチの大画面化を実現しながら、横幅は64mmと、前機種より2mm狭くなっている。19:9と縦長比率のディスプレーを採用したことと「Wノッチ」によって実現した。

前機種の「AQUOS R Compact」(左)と比較した所。Wノッチの採用によってディスプレーが指紋センサーの両脇を占め、大画面化に貢献していることが分かる

AQUOS R Compactはフロントカメラ部分を切り欠いた「ノッチ」のあるデザインを採用していた。AQUOS R2 Compactはフロントカメラに加え、画面下部の指紋センサー部分も切り欠いたデザインを採用することで、コンパクトさを維持しながら大画面化を実現した。

しかもこの指紋センサーは、単に指紋認証に用いるだけでない。指紋センサーをタップするとホームに戻る、スワイプするとタスクを切り替えるなど、指紋センサーでさまざまな操作ができる。この操作を用いればナビゲーションバーを表示する必要がなくなるため、ディスプレーをより広く活用できるわけだ。

これだけコンパクトなサイズながら、ディスプレーは120Hz駆動でスクロール時も表示がなめらかな「なめらかハイスピードIGZO」に対応しているし、チップセットにもSnapdragon 845を搭載。メインカメラはAQUOS zero同様1つのみとなるが、AQUOS R2譲りの高い性能をしっかり備えていることが理解できるのではないだろうか。

2018年に「iPhone SE」が市場から姿を消したことが象徴しているように、コンパクトなモデルは、世界的にはニーズがなくなりつつある。とはいえ、こうした日本国内のニーズに応えたモデルを用意できることは、シャープの強みといえるだろう。

購入の際は販路に注意

ここまで紹介してきたように、シャープの3機種はいずれも異なる魅力を持っている。だが購入する際には、販路にかなりのばらつきがあることに注意する必要がある。

というのもAQUOS zeroはソフトバンク限定、AQUOS R2 CompactはソフトバンクとSIMフリーでの販売となる一方、AQUOS sense2はNTTドコモとau、UQ mobile、そしてSIMフリーで販売されるが、ソフトバンクやワイモバイルからの販売はない。魅力的なモデルが多いだけに、購入できる端末が使用しているキャリアによって左右されてしまうのは、やや残念なところである。

佐野正弘
 福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。