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増える20代の転職、成功の条件は? 相談所長が助言 「20代の転職成功者は何から始めたのか?」 秋庭洋氏

2018/12/12

仕事や会社になじめない原因には、いまの20代の気質も関係していそうだ。たとえば、仕事の場面では、正解はひとつとは限らない。利害の対立があれば、落としどころを探ったり、あえて回り道を選んだりと、答えを自分で見つける取り組みを求められる。

ゲームやネット検索で「すぐ『答え』が見つかるのが当然と思うようになった世代にとって、仕事での『分かりやすい正解がない状態』はストレスになりがちのようだ」(秋庭氏)。また、きつく叱られた経験がないため、上司に怒鳴られて「びっくりしてしまう人が少なくない」という。

■会社選び、2度目はじっくりと

新卒のときの会社選びと転職する際の選択、基準はおのずと異なるはずだ

長年、20代の転職を支えてきた秋庭氏は「20代での最初の転職は、20代最後の転職のつもりで、じっくり選んでほしい」と説く。

30代や40代の転職では、身につけたスキルや仕事の実績が問われ、新天地では結果を求められる。これに対し、やる気やポテンシャルも大きく評価され得るのが20代だ。ただ、転職2度目はともかく、短期間で3度目、4度目となると、採用する側も警戒心が先に立ってしまう。秋庭氏は、職場での叱責に揺れる相談者に「『誰でもひく風邪のようなもの。慌てて辞めてどうする』となだめ、励ますこともある」という。相談を重ねた結果、3~4割はいったん転職を見送って働き続けているそうだ。

場合によっては転職を勧めないのも転職支援会社の見識といえるが、そうでないケースもあるようだ。一般には、転職が成立するごとに支援会社には採用した企業から手数料が入る仕組み。秋庭氏は「聞こえのいいことばかり言って、転職を勧めるケースも珍しくない。経験が乏しい20代は、割と真に受けてしまいがちだ」と話す。

面接のテクニックなど目先の対策ばかりを重視する風潮にも、秋庭氏は警鐘を鳴らす。「採用担当者に気に入られようと、自分を上手に『カスタマイズ』する人が増えてきた。本来は相手に合わせるのでなく、自分に合う勤め先を探すべきだ」。そうでなければ、再び「こんなはずじゃなかった」という事態に陥りかねないからだ。

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