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アウトプットこそ成長の源泉 精神科医が説く仕事術 三省堂書店有楽町店

2018/11/23

ビジネス書コーナーのメインの平台に展示する(三省堂書店有楽町店)

ビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回は2~3カ月に一度訪れている準定点観測書店の三省堂書店有楽町店だ。オフィス街の駅前立地で新刊への反応が出やすい書店だが、前回訪れた9月に続いて、勢いのある新刊が乏しい。この秋は地味ながら中身の充実した本を書店側が掘り起こし、じっくり売る流れになっているようだ。そんな中、書店員が注目するのは、精神科医が仕事でのアウトプットの仕方をわかりやすく解説した本だった。

■入出力比は3:7が理想

その本は樺沢紫苑『学びを結果に変える アウトプット大全』(サンクチュアリ出版)。著者の樺沢氏は精神科医。著者略歴によれば、「日本一、情報発信する医師」をうたい、精神医学や心理学、脳科学の知見を交流サイト(SNS)やユーチューブ、書籍などでわかりやすく発信している。既に読書術や時間術の本を出している同氏が、アウトプットに焦点を絞ってまとめたのがこの本だ。

著者は脳科学の知見を引きつつ、アウトプットこそ自己成長を促すと説く。毎月20冊以上の本を読んでいた著者は、あるときいくらインプットしてもちっとも成長していないことに気づいた。そこでアウトプットを強化したところ、飛躍的な自己成長を体感できるようになったという。出力することがインプットした情報を定着させる効果をもたらし、入出力を繰り返すことでらせん状に自己成長していけるのだという。そして、入出力の比率は入力3に対して出力7が理想的といった話を体験と心理学者の実験などを基に語っていく。

全体は5章構成。第1章で基本法則を語り、第2章から4章までを使って「話し方」「書き方」「行動」という3つのアウトプット手法の効能からやり方までを80項目にわたって解説し、第5章でアウトプット力を高めるトレーニング法を伝授する。

■見開きの編集でわかりやすく

ほとんどの項目を見開き2ページでまとめ、イラストも豊富。このためチャート式の参考書を読む感覚で、一歩一歩スキルが手に入る。たとえば「話し方」なら、「昨日の出来事を話すのも、立派なアウトプット」とする「話す1」に始まって、「伝える」「相談する」「断る」など動詞ごとに項目が立てられ、「相談する」なら「気持ちを誰かに話すだけで、心は軽くなる」と小見出しをつけて、心理学的な知見に基づいた解説が披露される。

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