グルメクラブ powered by 大人のレストランガイド

食のリーダー

ファミレスで有機野菜導入が奏功 すかいらーく創業者 すかいらーく創業者 横川竟氏(下)

2018/11/7

すかいらーく創業者 横川竟氏

有名シェフの指導を受け、料理のレベルを格段に上げる一方、将来の1000店構想を実現すべく大規模なセントラルキッチン(CK)建設に乗り出した横川竟(よこかわきわむ)氏。その一方で目新しい食材、良い食材を買い付けるため、国内だけでなく海外にまで自ら足を運び、商社などを介さずに輸入することでコストダウンを図る努力をするなど、リーダーシップを発揮した。(前回の記事は「街場の食堂からホテルの味へ挑戦 すかいらーく創業者」)

――68店舗まで拡大した時点で、埼玉県の東松山に大規模なCKを建設したわけですが、業界では大騒ぎになったようですね。

1976年のすかいらーくの売上高が42億円の時に、工場建設には17億円を投じましたからね。東京工業大学卒で、食品工場の建設を多く手掛けてきた金子順一さんを味の素のグループ会社からスカウト、「マルシンハンバーグ」にいた衛生管理、菌の検査のプロ、西田博さんにも来てもらいました。

このほか、東洋紡から工場の労務管理の専門家と工具開発の専門家をお呼びし、番場善勝シェフと僕の計6人のチームで計画を詰めていったのです。その後、兵庫県西宮市の鳴尾浜にも大規模なCKを建設したのですが、その時もこの6人のチームが中心で、誰にも口を挟ませなかったんです。

東松山が東日本、鳴尾浜が西日本の中核工場として稼働したことで、全国1000店構想の裏付けができ上がりました。

――外食企業のCKというよりは、まさに食品メーカーの工場ですね。

そうです。実は自社でCKを作る前に、一流食品メーカーの工場をいくつも見学させてもらったのですが、どうもピンと来ない。「これでは注文は出せないな」と思ったので、自分で食品メーカーのものを上回るようなものができる工場を作ったのです。メーカーの商品ではおいしくならない。といってホテルのやり方では安くできない。だから自分でやると。メーカーの技術とホテルの考え方を一緒にしたのが東松山のCKだったと理解していただければいいのです。

――その後「藍屋」で和食、「バーミヤン」で中華料理と、業態を広げて行かれるわけですが、これもCKで対応できたのですか。和食や中華というと、どうしても店舗レベルの調理のウエートが高くなるような気がするのですが。

一番難しかったのは「藍屋」でした。客単価1500円程度で、焼き物から酢の物、茶わん蒸し、汁物、漬物、デザートなど、6品も7品も出す。「法事型」と言っていたのですが、1品の質が良ければ、そんなに品数を出さなくていいのですよ。値打ちがないから数で売る。

グルメクラブ 新着記事

ALL CHANNEL