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VWポロGTIで激走 歯ごたえ重視の辛口ハッチバック

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日経トレンディネット

ひさびさにお父さんには朗報となるクルマを借りて、長めに乗ってみました。その名はフォルクスワーゲン「ポロGTI」。2018年3月に上陸した新型「ポロ」、その全長4mちょいのボディーに、ハイパワーな2Lターボを載せたピリ辛仕様。大人5人と荷物がそこそこ載るうえ、速さはスポーツカー並みという現代のいいとこ取りカーでもあります。

家族を大切にしつつ、走りも楽しみたいお父さんにピッタリな王道のホットハッチであり、手軽でウマくて早い走るプレミアム牛丼みたいなものかもしれません。

期待のポロ最速バージョン

この手は日本じゃトヨタ「ヴィッツGRスポーツ」や最近では人気のエンジン付きEV、日産「ノート e-POWER」ベースの「ノート e-POWER ニスモ」なんてのも出てますが、元祖はやっぱりポロの兄貴分「ゴルフGTI」。

今から40年以上前の1977年に初代ゴルフの追加バージョンとして生まれ、世間はそのいいとこ取りレベルに大ショック。以来欧州ではルノー「5(サンク) ターボ」やらプジョー「205GTI」やらミニ「クーパーS」などホットハッチが続々生まれてきました。

もちろん今も王道はゴルフGTIですが、正直ボディーが大きく、ゴージャスになり過ぎた感もあり、同時にVWは手軽なポロGTIや、末っ子コンパクトの辛口バージョン「up! GTI」と合わせて「GTI3兄弟」としてプロモーションしてきています。

なかでも日本に限れば、気軽さ、扱いやすさの点で有利だし、ポロGTIはゴルフGTIを超えたのかも?ってなわけで小沢コージが勝手に借りてチェーック!してまいりました。

つくづく日本で乗るには手ごろなサイズ

実車を見つつ改めてボディーサイズを確認すると、全長×全幅×全高=4075×1750×1440mm、ホイールベース2550mmはホントお手ごろ。車両重量も1290kgとノーマル・ポロより若干重めですけど手軽です。狭い日本で日常的に使うには最適でしょう。

一方、質感はゴルフと比べ全体にライトというか華奢な印象があります。全長が200mmほど短く、ひとまわり小さいせいもありますがプレスラインの張り出しなど確実に弟分っぽさが漂う出来。特にリアはテールランプがほぼ真四角でまとめられ控えめ。

GTIとしての特別感ですが、車高がノーマル・ポロより10mmほど低められているのと、大きめな17インチタイヤ、随所に散りばめられた真っ赤な「GTI」エンブレムとラインが特徴。しかしハデ過ぎ&ヤリ過ぎの印象はなく、ほどよくシック。イタリア系ホットハッチよりマジメで、日系ホットハッチほどガキっぽくないといいますか。

チェックシートを備えつつほどよくカジュアル

インテリアでまず目立つのはGTIのシンボルともいえるチェック柄のセミバケットシートと、試乗車のカラーリングにもよりますが真っ赤なインパネ。ほどよくカジュアルです。

今の世代から付けられたオプションのデジタルメーターも結構インパクト強し。なにしろ、いろんなモードを試しましたが、エンジン回転を示すタコメーターがなかなか出てきません。

最終的には出てきましたが、エンジンの鼓動が売りのGTIなのにエンジン回転数を主張しないなんて!ここからして新世代のGTIの特徴を感じます。

車内の広さですが、基本ノーマル・ポロと全く同じでめちゃくちゃ広くはありませんが、身長176cmの小沢が普通に前後に座れますし、ラゲッジ容量は305L。FFコンパクトの王道を行ってます。

走り味は大人っぽいゴルフとはかなり違う

しかし、ひとたび乗って走り出すと予想以上にスパルタンというか結構な辛口系。

ゴルフGTIに似てるが若干クッション薄めか?と思うバケットシートに座り、イグニッションを入れるとヴォン!と一瞬でエンジンが目を覚まします。このGTIの魂たるパワートレーンはゴルフ系と共通の2L直列4気筒ターボエンジンで、最高回転数6000rpmと良く回るだけでなく、先代モデルに比べてピークパワー&トルクが8ps&70Nmもアップして200PS&320Nmに。特にトルク感の盛り上がりは半端なく、コイツがわずか1.3トン弱のFFボディーに乗るんだからその性能は推して知るべし。

事実0-100km/h加速は6.7秒とかなりの速さ。ちなみにギアボックスはあえて強大トルクに耐えうる6速DSG(デュアル・クラッチ・トランスミッション)で、イマドキのものとしてはギア数少なめですが、そのぶんしっかりできています。

そして排気音は最初からかなりの大音量。ボディーの遮音性もゴルフより抑えめで音がダイレクトに入ってきます。

さらにアクセルを踏み込むと加速感、乗り心地ともに相当ダイレクト。ぶっちゃけゴルフ的な癒やしであり、しっとり感はありません。低速では、微妙なアクセルのオンオフでギクシャクを感じるほどで、小沢的には「よりコンパクトなゴルフGTI」と予想してましたが、少し裏切られた感じ。

走行モードは「エコ」「ノーマル」「スポーツ」「カスタム」と4段階で切り替えられるのですが、ノーマルでもそれなりに硬め。ボディー骨格はゴルフと共通の「MQB(横置きエンジン車用モジュールマトリックス)」プラットフォームということですが、ポロ用にかなり最適化されているようです。

ブレーキも過剰なソリッドさはないですが効きが鋭い。この辺り、日本のホットハッチにはないキャラクターの濃さを感じます。

今までにない高速での楽しさ!

というわけで街中を走り出した瞬間、独特の硬さやギクシャクが少し気になりましたが高速に乗ると印象は逆転。ダイレクトでキビキビと思い通りに走れる楽しさのほうが勝ってきます。ステアリングは切ったら切った通りに曲がるし、アクセルを踏んだら踏んだぶん、加速するし、ブレーキの効きもすごい。

特に6速DSGを介した出足の良さは、昔のキャブレターエンジンの味を思いだしたほど。ペダルを踏み込んだときに、ガソリンがバッと燃えてパワーにつながるような。

とにかく全域でラクに気持ちよく速い。個人的にはステアリングフィールがもうちょっと濃厚だと良かったのですが、新時代の辛口ハッチバックの走りを堪能できました。同時に、モダンなデジタルモニターを介してイマドキの当たり前のようにスマホとつながるハイテクインターフェイスも楽しんできました。

日本と違う新しい辛口カー

ってなわけでドイツが生みだした新時代の辛口実用ハッチバック、ポロGTI。全長4メートルちょいのコンパクトボディーに、ピークトルク320Nmエンジンの組み合わせはすごく、動力性能はハンパありません。アクセルを踏んだ瞬間から思い通りにグイっと飛び出しますし、フルスロットルを与えてもいわゆるトルクステアであり、ハンドル取られ感がほとんどないのにもビックリ。ステアリングフィールが軽いぶん、デジタル的な速さすら感じます。

とはいえ興味深かったのはその辛さの演出であり、味わいでしょう。ヴィッツGRスポーツやノート e-POWER ニスモとは絶対的なパワーが違い過ぎて参考になりませんが、例えばホンダ「シビック・タイプR」と比べるとかなり違います。

タイプRは事実上サーキットタイムを出すためのホンダの量産レーシングカーですが、シフトフィールなど徹底的に洗練されていて、低速での乗り心地も異様なほど快適。すごくマナーや環境に気を使った、現代的なスーパーウェポンです。

一方、ポロは加速感にしろ、乗り心地にしろ、最初に乗ると意外に荒く感じます。不快というレベルではないですが、これは日本メーカーならもっと抑えてくると思われる部分で、ただしこれが慣れると気にならなくなってくる。

小沢は両者に乗り、日本人と欧米人の快楽に対する姿勢の違いを感じました。食べ物にたとえるとよく分かりますが、ポロGTIはある種ジビエ的というか、野性味をあえて残している気がするのです。つまりトゲを取りまくった辛さではなく、あえて残した辛さ。

燃費性能にしてもそうで、モード燃費で16.1km/Lは数値的に特別見栄えはしませんが、街中計測で12km/Lぐらいだったのが、高速だといきなり17km/Lに伸びます。高速をかなりのペースで走ってのこれはリッパでしょう。

日本人は回りに気を使いすぎて、時に味わいや楽しさを犠牲にしたりしますが、ドイツ人は違う。良いと思ったらある程度の苦みやトゲは平気で残すのです。小沢的に新型ポロGTIは、ドイツ的な歯ごたえ重視の辛口ハッチバックだと感じました。

価格はほぼ350万円。自分のフィーリングに合ったら買いのドイツの辛口なのです。

小沢コージ
 自動車からスクーターから時計まで斬るバラエティー自動車ジャーナリスト。連載は日経トレンディネット「ビューティフルカー」のほか、『ベストカー』『時計Begin』『MonoMax』『夕刊フジ』『週刊プレイボーイ』、不定期で『carview!』『VividCar』などに寄稿。著書に『クルマ界のすごい12人』(新潮新書)『車の運転が怖い人のためのドライブ上達読本』(宝島社)など。愛車はロールスロイス・コーニッシュクーペ、シティ・カブリオレなど。

[日経トレンディネット 2018年10月12日付の記事を再構成]

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