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川栄李奈、大切にしていること 「調子に乗らない」

日経エンタテインメント!

2018/10/27

今、勢いのある若手女優の1人として、現在23歳の川栄李奈の名前を上げることに異論の余地はないだろう。AKB48在籍中に出演した『ごめんね青春!』(2014年)で女優として注目され、15年にグループを卒業して以降も活躍を続けている。

1995年2月12日生まれ、神奈川県出身。15年にAKB48を卒業し、以来女優として活躍する。18年10月に初主演映画『恋のしずく』が公開。19年にはNHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』に出演予定(写真:中川容邦)

川栄は、これまで多彩なジャンルの作品で脇を固めながら、確かな存在感を発揮してきたことから、若き実力派バイプレイヤーとのイメージも強い。そんな彼女にとって、記念すべき初の主演作となる映画『恋のしずく』が10月20日に公開された。ワインソムリエを目指すも、ひょんなことから広島県の酒蔵で酒造りを学ぶことになり、戸惑いながらも新しい世界に足を踏み出していく一本気な性格の女子大生、詩織を演じている。

「主役でも脇役でも、1つの作品づくりに参加させてもらうという意味では変わらないので、『恋のしずく』のお話をいただいたときも、いつもと同じように出させていただく感じでした。主役だからといって、現場で座長的なことをやらなきゃと意識していませんでしたし(笑)。周りの方たちからプレッシャーを与えられることもなく、あまり気負わずにいつものように過ごさせてもらいました。

現場に入って実感したのは、主役というのは思っていた以上に出番が多いんだなと。でも絡める方が限られている脇役とは違って、主役は登場人物みなさんとお芝居ができるじゃないですか。それがすごくいいなって思いました」

■役と一緒に成長した主演作

「台本を読んで最初に思ったのは、1人の女の子が東京から広島に来て、慣れない環境の中で人間的にも成長する物語なんだなということ。広島で1カ月間くらいロケをしたので、みんなでコミュニケーションをとりながら過ごしたことが、自然に役に入っていく助けになりました。楽屋としてお借りしたお家にこたつがあって、そこで集まったり、ご飯を食べたりしていたんです。初日からそんな感じだったから、『何かいいですね、こういう雰囲気』って話をして。私は撮影が早目に終わった日に時々参加するくらいでしたが、みなさんは毎日のように飲みに行っていたみたいですよ(笑)。

私自身も日本酒について全然詳しくなかったので、教えてもらいながらだんだんと知識を得ていったし、周りの人たちとの交流によって少しずつ心を開いていくところは、詩織とリンクする部分がありました。詩織の心の流れについて理解できないところもなく、とても自然にキャラクターに入っていくことができたと思います。自分1人で決め込んだ役作りをするというよりも、目の前にいる共演者の方との会話の中で何かを発見していく毎日でした」

もともと川栄は、ドラマ『ごめんね青春!』『フランケンシュタインの恋』などで演じたヤンキー的なキャラクターや、『au 三太郎シリーズ』CMでのツンデレな織姫役をはじめ、インパクトの強い個性的な役を任せられることも多かった。しかし『恋のしずく』や、11月16日に公開される映画『人魚の眠る家』で演じるのは、いわゆる“普通の女の子”だ。『人魚の眠る家』は意識不明のまま、回復の見込みはないという幼い女の子をめぐって家族や周囲の人々が暴走とも言える行動を取る様子が描かれていくなか、川栄は1人、事の成り行きを客観的に見る女性を演じる。そのフラットな感覚の演技は、見る者に「常識とは何か」という揺さぶりをかける。これまで多く演じてきた個性的な役と、新たな挑戦となる普通の女の子の役とでは、アプローチの仕方に違いはあるのだろうか。

■“普通”を演じること

「個性が強い役のほうが見る方にとってはインパクトがあるかもしれませんけど、やる側としてはとんがった役も普通の役も、向き合い方はそんなに変わらないです。でもちょっと癖のある役は普段の自分からは遠いので、より演じるのが楽しいですね。『人魚の眠る家』は周りの人たちが普通ではない状態になっていくので、私が演じた役の普通さが際立っていくという面白さがあると思います」

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