やわらかな風で、手軽に涼を得られる扇子。コンパクトに折り畳めて、持ち運びに便利なことから、いつも携行しているという人も少なくないはず。ただ、その扱い方となると、意外と知らないもの。扇子の「たしなみ」を身につけ、優雅に暑さを乗り切ろう。第2回は扇子の開き方。
【開き方】
(1) 上に向けた扇子の親骨(扇子の左右両端にある太い骨)を右手で持ち、左手は軽く添える。
(2) 右親指で少し開いたら、左手も反対方向に引くようにして、両手でゆっくりと広げていく。
・優しくゆっくり丁寧に広げることが、扇子を長持ちさせるコツ。
振り下ろすように開くのは不可。扇子を傷めるうえ、周囲への配慮に欠ける行為となる。
・扇面(あおぐ際に風を送る部位)には触れない。汚れや形崩れを防ぐため。
・扇子は完全に開ききらない。(骨の1割ほどを閉じたままにする)
扇子は末広がりの形状から、「未来に向けて繁栄を表す」縁起物とされてきた。
最後まで開ききらないことで、「さらに運が開くように」と縁起を担ぐ意味がある。
監修:マナー講師 類家三枝子
衣装:メーカーズシャツ鎌倉、麻布テーラー
扇子:白竹堂
第1回「扇子の選び方」もご覧ください。

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