やわらかな風で、手軽に涼を得られる扇子。コンパクトに折り畳めて、持ち運びに便利なことから、いつも持ち歩いているという人も少なくないはず。ただ、その扱い方となると、意外と知らないもの。扇子の「たしなみ」を身につけ、優雅に暑さを乗り切ろう。第4回は扇子の閉じ方と持ち運び方。
【閉じ方】
(1) 親骨(扇子の左右両端にある太い骨)を両手で添えるように持つ。
(2) 右手で扇子を支え、左手の人さし指と中指で中骨(扇子の内側の骨組み)を1本ずつ畳んでいく。
・扇面の折り目に沿って畳んでいき、ゆっくりと閉じる。
扇面に触れないように注意。
・片手で勢いよく振り上げるように閉じるのは不可。
扇子を傷めるうえ、周囲への配慮に欠ける行為に。
【持ち運び】
使い終わったら扇子が傷まないように扇子袋にしまう。
持ち運びの際はバッグに入れて。
・ズボンの後ろポケットに入れるのは不可。
男性用の扇子の長さは約22センチメートル。
ポケットからはみ出てヤボったく見えるうえ、扇子が形崩れする恐れがあるため。
・シーズンオフは、しめ輪をはめて保管。
扇子の先が広がるのを防ぎ、長く使うことができる。
衣装:メーカーズシャツ鎌倉、麻布テーラー
扇子:白竹堂
=この項おわり